安藤友香 パリ届かず…でも7年ぶり自己新で初V 周りの支えに「恩返し」の2時間21分18秒

2024年03月11日 04:50

マラソン

安藤友香 パリ届かず…でも7年ぶり自己新で初V 周りの支えに「恩返し」の2時間21分18秒
自己記録を更新し、優勝する安藤友香(撮影・平嶋 理子)  Photo By スポニチ
 【名古屋ウィメンズマラソン ( 2024年3月10日    名古屋市・バンテリンドームナゴヤ発着の42・195キロ )】 パリ五輪代表の残り1枠を決定する「マラソングランドチャンピオンシップ(MGC)ファイナルチャレンジ」の最終選考会として行われ、東京五輪1万メートル代表の安藤友香(29=ワコール)が2時間21分18秒の自己新記録で初優勝した。代表入りの条件だった、1月の大阪国際で前田穂南(27=天満屋)が樹立した日本記録の2時間18分59秒には届かず。鈴木優花(24=第一生命グループ)、一山麻緒(26=資生堂)に続いて、前田の2大会連続の代表入りが決まった。
 パリへの切符を逃しても、安藤の目から歓喜の涙がこぼれた。26キロ過ぎで先頭集団から引き離されながら、諦めることなく追走。33キロ過ぎで加世田の前に出て、39キロを過ぎてから前を行くチュンバに並んだ。残り1キロを切ってからラストスパートを仕掛け、初めて42・195キロのレースを制した。

 「パリには行けないけど、優勝できて良かった。周りの人に支えてもらってスタートラインに立てた。優勝という形でお世話になった方に少しは恩返しができたかなと思う」

 前田の日本記録を上回ることが五輪への絶対条件だった今大会。ペースメーカーから遅れて中盤で可能性は遠のくも、勝負への執念で足を動かし続けた。

 17年大会で初マラソン日本最高となる2時間21分36秒をマークしながら、その後は苦しんだ。「自分の中でおごりがあったし、てんぐになってしまう記録だった」。近年はレース中に弱さを露呈することが続いたが、パリへの道を切り開こうと挑んだ今大会は絶対に諦めなかった。その姿勢が7年ぶりの自己ベスト更新につながった。

 「やっと(自身の)時計を動かすことができた。今日を新たなスタートとして、また頑張りたい」。16日に30歳を迎えるランナーの表情は、最後まで晴れやかだった。

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