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全中大会 27年度から水泳や体操など9競技取りやめ 少子化対応し抜本改革

2024年06月09日 05:10

スポーツ

 日本中学校体育連盟(日本中体連)は8日、全国中学校体育大会(全中)の規模縮小のため、水泳や体操などを2027年度から実施しないと発表した。
 日本中体連の区分に沿えば実施19競技のうち9競技を取りやめる、抜本的な改革となる。外れる競技の統括団体は新たな全国大会創設や既存の大会への一本化など、対応を進める見通し。公立中学校の運動部活動の「地域移行」も含め、子どもたちがスポーツに親しむ環境は大きく変わりそうだ。

 少子化への対応や教員の負担軽減の観点から、在り方の見直しを進めていた。他に実施されなくなるのはハンドボール、新体操、ソフトボール男子、相撲、スキー、スケート、アイスホッケー。開催地との契約がありスキーは29年度まで実施する。継続する競技も3日間以内での開催を目標とし、参加者数、開催経費とも現在から30%減らすことを目指す。

 加盟校数に対して活動実態のある部の設置割合を示す「部活動設置率」を競技ごとに調査。原則として20%未満の競技を除外対象とした。民間クラブでの活動が多い水泳や体操は設置率が低かった。駅伝を含む陸上、バスケットボール、サッカー、軟式野球、バレーボール、ソフトテニス、卓球、バドミントン、ソフトボール女子、柔道、剣道は継続する。

 1979年に始まった全中は、昨年度約1万2千人が参加した総合大会。各地区での予選なども含め、運営や引率などに携わる教員の負担が大きな課題となっていた。日本中体連は21年度に全国大会の改革を議論するプロジェクトを立ち上げ、対応を協議してきた。30年度にも改めて、在り方を見直す。

 原則として毎年8月17~25日に実施される夏季大会の開催地は今年が北信越、来年が九州、26年が中国で、縮小される27年は近畿の予定となっている。

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