パドレス・ダルビッシュ メジャー通算100勝目 野茂以来2人目 日米通算200勝もあと7

2023年06月11日 02:30

野球

パドレス・ダルビッシュ メジャー通算100勝目 野茂以来2人目 日米通算200勝もあと7
<ロッキーズ・パドレス>メジャー通算100勝目を挙げたダルビッシュ(AP) Photo By AP
 【ナ・リーグ   パドレス9―6ロッキーズ ( 2023年6月9日    デンバー )】 パドレスのダルビッシュ有投手(36)が9日(日本時間10日)、ロッキーズ戦で5回1/3を5安打4失点。ジャスト100球で今季5勝目、メジャー通算100勝目を挙げた。日本選手では「トルネード投法」で123勝を挙げた野茂英雄に続く2人目の快挙。96年に野茂がノーヒットノーランを達成したクアーズ・フィールドでの達成だった。これで日米通算193勝。200勝にもあと7勝に迫った。
 ビール業界世界4位のシェアを誇るクアーズの産地デンバー。祝福のビールがクアーズだったかは分からないが、ダルビッシュは日本流でメモリアル勝利を称えられた。試合後のクラブハウス。元ソフトバンクのマルティネスが仕掛けて、洗濯物用カートに乗せられると、シャワールームに運ばれ、ビールかけと三本締めのお祝いだった。

 「マルティネスがやると言い出した。(三本締めは)2週間前からやっている。最初は一本締めだったが“盛り上がらない”と僕が言って、三本締めになった。凄く寒かったけど楽しかった」
(打者天国で6回途中4失点/) 標高1マイル(約1609メートル)の高地で飛距離が出やすく、「打者天国」と呼ばれるクアーズ・フィールド。「とにかくホームランだけは打たれないこと」を心がけて、5回まで1失点に抑えた。8―1の6回に3安打で1点を許し1死二、三塁で降板。「最後まで投げたかった」としたが、援護にも恵まれメジャー12年目で大台に到達した。

 93勝を挙げた日本ハムから11年オフにポスティング・システムでレジャーズに移籍。16勝したメジャー1年目から3年連続2桁勝利を挙げた。だが、15年3月に右肘のじん帯再建手術(通称トミー・ジョン手術)を受け、トレードも経験。「目の前にいる敵と競争をしていた。先は見えていなかった」と苦しい時期も長かった。それでもパドレス移籍2年目だった昨年、17年以来5年ぶりの2桁勝利となる16勝をマーク。3月のWBCでは侍ジャパン入りして若手投手陣を引っ張り、14年ぶりの世界一奪還に導くなど、日本のトップ選手の一人として走り続けている。

 現在、パ軍のアドバイザーを務める野茂氏からは、春季キャンプでフォーム修正など随所で助言を受けた。その野茂氏の255試合目より1試合早い254試合目での100勝到達。舞台は野茂氏がメジャー唯一のノーヒットノーランを達成した、クアーズ・フィールドだった。

 節目の100勝に「いろんなチームでいろんな選手と積み上げてきたもの。感慨深いものはある」と感謝。日米通算193勝とし、あと7勝で200勝に届く。「また次の100勝を目指して頑張ります」。ダルビッシュの目は真剣だった。

 ≪おめでとうパパ≫ダルビッシュのメモリアル勝利を、元レスリング世界女王の聖子夫人(42)も喜んだ。インスタグラムを更新し、「おめでとうパパ」という祝福メッセージとともに、大リーグ公式、FOXスポーツ公式SNSなどがアップした100勝を祝福する画像を多数投稿した。

 ≪20年ぶり2人目の大台≫ダルビッシュがメジャー通算254試合目で100勝に到達。通算255試合目だった03年4月20日のジャイアンツ戦で野茂英雄が達成してから、日本選手では20年ぶり2人目だった。100勝時点では野茂が100勝80敗(勝率・556)でダルビッシュは100勝79敗(勝率・559)。年齢は野茂が34歳7カ月でダルビッシュが36歳9カ月だった。

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