ヤクルト・石川 交流戦単独最多28勝 1日でソフトバンク・和田に再び1差

2023年06月11日 05:20

野球

ヤクルト・石川 交流戦単独最多28勝 1日でソフトバンク・和田に再び1差
<西・ヤ>つば九郎に祝福される石川(撮影・村上 大輔) Photo By スポニチ
 【交流戦   ヤクルト2-0西武 ( 2023年6月10日    ベルーナD )】 淡々と、丁寧に、球界最年長の43歳は左腕を振った。1メートル67の小さな体に宿る投球技術は、年々磨きがかかっている。ヒーローインタビューを受けるヤクルト・石川は、味のある言葉を口にした。
 「長いこと(プレー)させていただいてるのもあるけど、一試合一試合、一生懸命投げた結果が28勝になってよかった」。今季2勝目は交流戦単独トップとなる通算28勝目。積み重ねてきた一つ一つの勝利を、かみしめるような言葉だった。

 いつものようにマウンドへ上がり、いつものように「何とか低めにという意識で」投げた。初回、先頭・源田の左翼へのヒット性の打球をベテラン・青木が好捕。これでリズムをつかむと、低めの制球がさえ、緩急でタイミングを外す。「バックも守ってくれて、自分のテンポで投げられた」。5回2/3を3安打無失点。ベルーナドームでは07年6月5日(当時の球場名はグッドウィルドーム)以来16年ぶり勝利で、チームの連敗は3で止まり、7日以来自力優勝の可能性も復活した。

 前日には、同じ左腕で1学年下のソフトバンク・和田が交流戦27勝目。「見てました。同世代の選手が少なくなる中、励みになるし、刺激をもらってます」。1位タイに並ばれたが、一日で単独1位に躍り出た。さらに、母校・青学大が全日本大学野球選手権で決勝進出。石川自身は2年時の99年大会で優勝投手に輝いており、後輩たちにはボール数ダースを差し入れた。「決勝は凄くプレッシャーがあるけど、青学らしい野球をしてほしい」とエールを送った。

 これが通算185勝目。大記録も視界に入る小さな左腕は、チームの勝利のためにまだまだ投げ続ける。(秋村 誠人)

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