元オリ監督効果で逆転勝ち!沖学園に根付いた助言「今までにないことをたくさん言っていただいた」

2023年07月07日 04:00

野球

元オリ監督効果で逆転勝ち!沖学園に根付いた助言「今までにないことをたくさん言っていただいた」
<沖学園・福島>5回に同点の適時二塁打を放った北岡 Photo By スポニチ
 福岡大会は2回戦の19試合が行われた。今年の4月からオリックスで監督を務めた森脇浩司氏(62)がシニアディレクター(SD)に就任した沖学園は、福島に9―2で逆転勝ちし、初戦を突破した。森脇SDの助言を生かし、北岡英虎(ひでとら)外野手(3年)が同点打に2四球と1番の役割を果たすと、先発の黒鳥琢磨投手(3年)は決勝打に6回途中2失点と投打で躍動した。
 沖学園が今年4月に就任した“森脇SD効果”で鮮やかな逆転勝ちを収め、18年夏以来の甲子園出場へ好スタートを切った。

 森脇SDがスタンドから見つめる中、1番北岡と5番黒鳥がその“教え”を忠実に実践した。まずは1点を追う5回2死一、二塁。北岡が左中間を破る同点の適時二塁打を放ち、ベンチに向かってガッツポーズで喜んだ。

 「今までにないことをたくさん言っていただいた。森脇さんが来てくれたのは僕にとってとても大きなことだった」

 打席でタイミングを取る際にひざが沈むクセの修正と、初球を見逃すことが多かった部分を「もっと楽に初球からいっていいから」と背中を押された。この指導後に通算本塁打は一気に7本増えて9本となり、長打力は確実にアップ。感謝の一打になった。

 先発した黒鳥は初回に2点を失ったが、森脇SDからの「7割ぐらいの力でストライクを入れられたら、打たれないよ」というアドバイスを思い出したかのように、その後はリラックス。直球とスライダーを軸に尻上がりに調子を上げ5回1/3を2失点と好投。打っても6回に右中間を破る決勝の適時三塁打を放つなど投打に躍動した。

 森脇SDは夜遅くまで練習を見守る。ノックの後ろに入っては守備の動きや走塁をチェックし助言を送ることもある。大会前には「先手を打つ準備をしよう。後手を踏まないことが大事」とチームに助言していた。先手こそ取られたものの、たくましく成長したナインを誇らしげに見つめていた。 (杉浦 友樹)

 ◇森脇 浩司(もりわき・ひろし)1960年(昭35)8月6日生まれ、兵庫県出身の62歳。社から78年ドラフト2位で近鉄に入団。84年オフにトレードで広島、87年途中に南海にトレードへ移籍。96年限りで現役引退。現役通算843試合に出場し、打率・223、14本塁打、75打点。引退後はソフトバンク、巨人、オリックス、中日、福岡工大、ロッテでコーチ。13年から15年途中までオリックスの監督。右投げ右打ち。

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