広島・小園の288日ぶり復活弾 2軍で新井コーチと二人三脚 起用し続けてくれた新井監督に白星

2023年07月07日 05:03

野球

広島・小園の288日ぶり復活弾 2軍で新井コーチと二人三脚 起用し続けてくれた新井監督に白星
<広・神>2回、2点本塁打を放った小園が先発の野村(左)とタッチを交わす(撮影・岸 良祐) Photo By スポニチ
 【セ・リーグ   広島4-0阪神 ( 2023年7月6日    マツダ )】 広島・小園海斗内野手(23)が6日の阪神戦で決勝の1号を放った。2回2死一塁で村上のフォークを捉え、288日ぶりの本塁打。実に81日ぶりの今季2安打目が殊勲の先制弾になった。今季2度目の登板だった野村祐輔投手(34)は6回無失点で今季初勝利を挙げて節目の通算80勝に到達。投打がかみ合って首位の阪神に今季初のカード勝ち越しを決め、再び2・5ゲーム差に近づいた。
 苦しんだ分、うれしさが増した。小園の笑顔が全てを物語っていた。2回2死一塁で1ボールから2球目に来た難敵・村上の外角フォークを仕留めて先制1号。昨年9月21日の阪神戦以来、288日ぶりの一撃を右中間へ打ち込んだ。

 「なかなかヒットが出ていなかったので、開き直って思い切って自分のスイングをした。ホームランにならないと思ったけど入ってくれて良かった」

 4月16日のヤクルト戦での代打三塁打以来、81日ぶりの今季2安打目。打点がついたのも今季初めてだった。昇格から3試合8打席目。ついに再発進の号砲を鳴らした。

 「結果が出ていない中で使っていただいたので、その期待に応えられるようにと思ってやっていた」

 開幕から16打席無安打など極度の不振。遊撃レギュラーとして期待されながら、4月21日に降格し、2軍調整は約2カ月半にも及んだ。腐る時間などない。調子が上がらない要因として、上体が前に突っ込みすぎて、タイミングが取れていないと分析。2軍では新井2軍打撃コーチからのアドバイスに耳を傾けた。

 「打つときに左足に体重が乗らないと強い打球も飛ばせない。2年前の(打率・298だった)形に戻すイメージでやってきた」

 構える姿勢から見直し、タイミングの部分では始動を早くした。打つときには右足を上げる時間を長く保ち、左足に体重が乗った状態から振ることを心がけてきた。「これで長打も増えた」。打球の力強さは増し、2軍では40試合で二塁打、三塁打をそれぞれ4本放ち、本塁打も3本を数えて昇格につなげた。即先発で送り出されても2試合で7打席凡退。2回の打席に立った時は「打率・038」だった。まさにドン底からよみがえった。

 新井監督は3日連続の先発起用に迷いはなかった。「安打がなくても守備の面では足は動いていた。内容とか守備の動き、表情とか見ても以前より成長している。ナイスホームランだった」。16~18年のリーグ3連覇を知る田中や野村の復活だけではない。次代を担う23歳もやっと輪に加わった。「これで満足することなくやっていきたい」。阪神追走へ、また一つ“条件”が整った。 (長谷川 凡記)

おすすめテーマ

2023年07月07日のニュース

特集

野球のランキング

【楽天】オススメアイテム