殿堂入りOBコンビ、グラビン&スモルツが語る 23年のブレーブスが世界一になる理由

2023年07月07日 11:01

野球

 スポーツ専門サイト「ジ・アスレチック」のブレーブス担当ジェフ・シュルツ記者が、殿堂入りメンバーで1995年の世界一メンバーだったトム・グラビン、ジョン・スモルツに取材し、ブレーブスが世界一への最有力チームである4つの理由について書いている。
 ここまで58勝28敗、貯金30個は30球団トップだ。一つ目の理由はロナルド・アクーニャの存在。不動の一番打者で、21本塁打、41盗塁、打率・337、OPS(出塁率+長打率)1・008の成績を残す。ナ・リーグMVPの本命が初回、頭から出てきて相手投手を威圧する。スモルツは「まずアクーニャに投げないといけないというのは投手にとってプレッシャーが大きい。初回に大概得点されてしまう」と言う。グラビンも「トップにロナルドがいるのは大変な武器。百万回言っているけど、彼のスピードとパワーで比較できるのはあのリッキー・ヘンダーソンだけ」と話す。

 実際、ブレーブスはこのあとマット・オルソン(29本塁打、70打点)、オースティン・ライリー(16本塁打、44打点)、ショーン・マーフィー(OPS・977)と強打者が続く。ここまで86試合で初回に91得点、29本塁打、打率・345、OPS1・053だ。

 二つ目の理由は、パワーに加えて、スピードもうまく使えていること。一番の武器は30球団で断トツ1位のチーム本塁打166本(2位ドジャースは137本)だが、新ルールに対応し、スピードも生かしている。大きなベースと牽制球の制限で走りやすくなり、チーム盗塁数70個は全体8位だ。そしてアクーニャ以外にも、オジー・アルビーズ、マイケル・ハリスなど快足選手がいて、積極的なベースランニングを見せる。得点源を本塁打だけに頼っていない。スモルツは「今の多くのMLB球団は投手に盗塁を防ぐ手立てをきちんと教えていない。スピードのあるブレーブスのようなチームはそこをつけるし、チャンスが芽生えてくる」と指摘している。

 三つ目の理由は三振をしないチームであること。三振数は698個で6番目に少ない。塁に走者が出た後、みんながきっちりバットに当てられるから、走者は次の塁に進むことができ、得点の可能性が高まる。グラビンは「相手投手が一番に警戒するのはアクーニャとオルソンだが、他の打者も良い。アルビーズ、ライリー、マーフィー、オルランド・アルシアは今年は好調だし、(昨季新人王の)ハリスもいる」と言う。スモルツは「三振の多いチームはプレーオフでは勝てない。近年のアストロズはバットに当てられるからいつも強かった。今季のブレーブスもそれができている」と説明している。

 四つ目は投手陣の層の厚さだ。ローテーションから、ケガでマックス・フリード、カイル・ライトが離脱しているのに、他の投手が代わって活躍している。ブライス・エルダーは17試合に先発し102・2回を投げ、7勝1敗、防御率2・45だ。加えて若手のジャレド・シュスターや、ケガから復帰のベテラン、マイク・ソロカらで穴を埋めている。グラビンは「いろんな投手を起用しているけど、うちの打線なら、4点以内に抑えれば勝つチャンスがある。完璧でなくてもいい。そう思えるのは大きい」と話す。もちろんスペンサー・ストライダー、チャーリー・モートンもいる。これでフリードの左前腕が癒えて戻ってこれれば盤石になる。

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