専大松戸 宮尾のサヨナラ打で2年ぶり3度目の優勝 千葉37年ぶり秋&春&夏3季連続制覇

2023年07月28日 05:00

野球

専大松戸 宮尾のサヨナラ打で2年ぶり3度目の優勝 千葉37年ぶり秋&春&夏3季連続制覇
<専大松戸・習志野>9回、サヨナラ勝ちし喜ぶ専大松戸ナイン(撮影・篠原 岳夫) Photo By スポニチ
 【第105回全国高校野球選手権千葉大会決勝   専大松戸8―7習志野 ( 2023年7月27日    ZOZOマリン )】 第105回全国高校野球選手権(8月6日開幕、甲子園)の出場校を決める地方大会は27日、16大会で24試合が行われた。千葉大会では決勝が行われ、専大松戸が習志野を下し、2年ぶり3度目の優勝。9回2死二塁で宮尾日向内野手(3年)が右中間へサヨナラ打を放ち、熱戦を制した。攻守の要である吉田慶剛捕手(3年)が途中退場するピンチを一丸野球で克服。8強入りした今春選抜を上回る進撃を目指す。
 右中間に弾んだ打球が、二転三転した激戦にピリオドを打った。7―7の9回2死二塁。9番・宮尾が春夏連続の甲子園出場をたぐり寄せた。昨秋、今春の県大会を制した大本命。86年の拓大紅陵以来、千葉県では37年ぶりの秋、春、夏を制覇した。

 「高めの変化球。自分はヒットを打ちたい時、当てにいこうとスイングが小さくなるけど、ベンチが思い切りいけという雰囲気だったので振れました」

 同点劇も演出した。2点を追う8回先頭で、4回に続き2本目となるセーフティーバントを成功。主将の大森准弥(3年)が右翼線二塁打で好機を広げ、一ゴロと三ゴロ野選で試合を振り出しに戻した。

 大ピンチを一丸で乗り越えた。3回に「4番・捕手」の吉田が右肘に死球を受け、4回の守備から渡辺真翔(3年)と交代した。攻守の要を欠く緊急事態。だが、ベンチで必死に応援する吉田の姿にナインが奮い立った。

 2番手として3回途中から9回まで投げ抜いた青野流果(3年)も、普段はバッテリーを組む吉田の大きな声に背中を押してもらった。「6回に3点取られた時、“俺らが絶対逆転してやる。苦しくなったらベンチを見ろ”と言われて…。いいチームだと思いました」と感謝した。

 選抜は広陵(広島)に2―9で敗れ、準々決勝敗退。今夏は同じ成績では満足できない。殊勲の宮尾は言葉に力を込める。

 「準々決勝では完全に力負けした。4強と8強で敗退するチームは本当に力の差がはっきりしていた。夏はそういうチームを倒したい」

 千葉大会7試合では62得点と打線はパワーアップに成功した。絶対エースの平野大地(3年)が本来の姿を取り戻せば、1975年の習志野以来となる県勢の全国制覇も夢物語ではない。(伊藤 幸男)

 ≪プロ注目の平野は登板せず≫ドラフト候補で、最速151キロ右腕・平野の出番はなかった。試合中盤にはベンチ前で強めのキャッチボールをしたが、ベンチから声はかからず。準決勝の志学館戦は先発も2回1/3を3安打2四死球4失点で降板したとあり、持丸修一監督は「フォアボールの出る投手は大事なトーナメントで当てになりません」と説明。平野は「もう1回投げるチャンスをくれたチームに感謝したい。甲子園では思い切って投げたい」と聖地での復調を誓った。

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