U18高校日本代表 大阪桐蔭・前田、大学侍斬りでエース証明「丁寧に低めに」2回0封3K

2023年08月29日 05:45

野球

U18高校日本代表 大阪桐蔭・前田、大学侍斬りでエース証明「丁寧に低めに」2回0封3K
<U18日本代表・大学日本代表>U18日本代表先発の前田(撮影・島崎忠彦) Photo By スポニチ
 【侍ジャパンU18壮行試合   高校代表0―8大学代表 ( 2023年8月28日    東京D )】 31日に台湾で開幕する「第31回WBSC U18ワールドカップ」に出場する高校日本代表は28日、大学代表との壮行試合(東京ドーム)に臨み、0―8で敗れた。完敗の中にあって、先発した今秋ドラフト1位候補の大阪桐蔭・前田悠伍投手(18)が2回無失点、3奪三振と好投。プロ注目選手が並ぶ格上の大学代表相手に、改めて実力を示した。また、今秋ドラフト1位候補の大学No・1左腕、東洋大・細野晴希投手(21)はアマチュア左腕最速の158キロを叩き出した。
 侍のエースであることを結果で示した。前田は、上田希、進藤ら今秋ドラフト上位候補が並ぶ大学代表相手に2回無失点、3奪三振。「先発の役割を果たそうと丁寧に低めに投げ込めました」。最速145キロ直球を軸に緩急を用い、大学生を翻弄(ほんろう)した。

 伝家の宝刀であるチェンジアップは格上にも通用した。初回先頭の宮崎一から奪った空振り三振、2回無死一塁で進藤を三ゴロ併殺に仕留めたのは、いずれもチェンジアップ。「ツーシームとチェンジアップが通用するかなと思いました」。2番手以降の投手陣が12安打8失点と崩れたことで、前田の安定感はさらに際立った。

 今夏は大阪大会決勝で敗れ、甲子園には出場できなかった。聖地で見られなかった現状を確認すべく、畑山俊二統括スカウトら4人態勢を敷いた阪神を含むNPB12球団がネット裏から熱視線を送った。今秋ドラフト1位候補がズラリと並んだ大学生投手にも負けない輝きに、巨人・大塚淳弘球団副代表が「高校生ではNo・1でしょう。チェンジアップなど変化球も良く、将来性もある」と絶賛すれば、広島・苑田聡彦スカウト統括部長も「直球もチェンジアップもいい」と評価した。

 エース・前田を中心とした「世界一ローテ」も見えてきた。9月1日の初戦は格下のスペインが相手とあって、馬淵史郎監督が「スペインは前田以外でいきます」と明言。前田の初戦は、優勝候補対決となる同3日の米国戦が有力だ。そこから中3日で同7日のスーパーラウンド初戦、中2日で同10日の決勝に向かえば、計3度の先発登板が可能となる。「大学生と戦って、気持ちで負けないところが一番勉強になった。台湾でも自分の力を全て出して挑んでいきたい」と前田。初の世界一へ、世代No・1左腕はフル回転の準備を済ませた。  (河合 洋介)

 ◇前田 悠伍(まえだ・ゆうご)2005年(平17)8月4日生まれ、滋賀県出身の18歳。古保利小2年から高月野球スポーツ少年団で野球を始め、6年時にオリックスJr選出。高月中では湖北ボーイズに所属。1年時にカル・リプケン12歳以下世界少年野球日本代表として世界一に輝いた。大阪桐蔭では1年秋からベンチ入りし、2年秋からエース。2年時の甲子園は春優勝、夏ベスト8で今春はベスト4だった。1メートル80、80キロ。左投げ左打ち。

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