【虎番リポート】「スペードのエース」桐敷 好調の要因は“腹八分目の調整”

2023年08月29日 05:15

野球

【虎番リポート】「スペードのエース」桐敷 好調の要因は“腹八分目の調整”
阪神・桐敷
 【虎番リポート】12球団トップの救援防御率2・17を誇る阪神ブルペン陣において、今や不可欠な存在となっているのが、2年目左腕・桐敷拓馬投手(24)だ。フレッシュ球宴での救援登板が岡田監督の目に留まり、後半戦から中継ぎに転向。26日巨人戦で自責点を記録するまで13試合連続で自責0を続け、指揮官から「スペードのエース」と名付けられるまでに存在感を発揮している。
 特筆すべきは14試合の救援中、実に8度も回またぎをこなしてきたタフネスぶりだ。いかなる場面、状況でも起用されることを想定したブルペンでの過ごし方が、フル回転できている要因と自己分析する。新人だった昨季も4試合に中継ぎとして登板したが、メインは先発。今季もブルペン待機となった当初は、いわば“手探り”での準備を続けていた。

 「最初はブルペンでの投球練習で投げ込みすぎていて…(中継ぎとして)最初の登板後には腕がパンパンに張っていた。シマ(島本)さんから、“それじゃ(シーズン)もたないよ”って言われて」

 先輩左腕からの助言を基に、以降は、やみくもに投げ込むことはなくなった。ブルペンでの投球練習で全力を出すのは、最後の2、3球のみ。加えて、マウンドでの5球の投球練習で、準備を完了させる。この肩のつくり方は、岩崎や島本などが実践しているのを参考にしたものだ。経験豊富な先輩投手たちを参考にした“腹八分目の調整”で、肩や肘などの消耗を抑え、コンディションの維持につなげている。

 「先輩方にいろいろ教わりながらやっています。投げる前からどのバッターがどこで回ってくるとか、自分がどこで投げそうとか、そういう準備に抜かりがない。参考になることばかりです」
 中継ぎという新天地で続く躍動。「今は、やりがいしか感じていないです」。悲願の“アレ”へと突き進む猛虎を、強力救援陣の一翼として支え続ける。(阪井 日向)

おすすめテーマ

2023年08月29日のニュース

特集

野球のランキング

【楽天】オススメアイテム