オリックス・由伸獲得にヤンキース本腰 本気の4人態勢最前列視察、争奪戦で日本選手最高額での決着も

2023年08月29日 03:00

野球

オリックス・由伸獲得にヤンキース本腰 本気の4人態勢最前列視察、争奪戦で日本選手最高額での決着も
オリックス・山本由伸 Photo By スポニチ
 メジャー最多27度のワールドシリーズ制覇を誇る名門ヤンキースが、今オフにポスティングシステムでメジャー移籍する可能性があるオリックスの山本由伸投手(25)の獲得に本腰を入れていることが27日(日本時間28日)、分かった。マット・デイリー・プロスカウト部長(41)が来日しており、23日の西武戦は4人態勢で視察した。渡米時の日本選手最高額での決着も予想される右腕の争奪戦は激しくなりそうだが、かつての常勝帝国は本気だ。
 山本の登板時のメジャー球団による視察は恒例行事だが、ヤンキースは本気度が違う。23日の西武戦(ベルーナドーム)は主催球団が用意するスカウト席ではなく、よりグラウンドに近い最前列で、4人態勢で山本の7回無失点の投球を追った。編成幹部であるマット・デイリー・プロスカウト部長が既に来日していることも判明した。

 山本は昨季まで史上初の2年連続投手4冠を達成。今季も12勝、防御率1.42、勝率.706の3冠で、マジック22で3連覇を目指すチームをけん引。今オフ、ポスティングシステムでメジャー移籍する可能性がある。ニューズデー紙ヤ軍担当のエリク・ボランド記者は「ヤンキースは山本に関心を示すチームの一つ。真剣な視察に値する選手でなければ、プロスカウト部長がわざわざ日本に行き時間を無駄にしたりはしない」と解説した。

 ヤ軍は今季62勝68敗の地区最下位と低迷する。プレーオフ進出は厳しく、92年以来31年ぶりのシーズン負け越しが危惧されている。11勝、防御率2.95でサイ・ヤング賞候補に挙がるエース右腕コールを擁しながら、先発投手の防御率4.62はリーグ11位。今オフはFAとなる先発右腕セベリーノの移籍も予想され、先発投手が補強ポイントだ。国際大会での実績や17日に25歳になったばかりの若さも魅力で、ボランド記者は「ヤ軍は3月のWBCで山本を視察して好印象を持っている。間違いなく獲得に動く」と言い切った。

 移籍情報サイト「トレード・ルーマーズ」が25日に発表した「今オフのFA選手の格付け」では、1位のエンゼルス・大谷、2位のカブスの主砲ベリンジャーに続き、山本は投手最上位の3位。大谷が右肘じん帯損傷で来季の登板が不透明になったこともあり人気急騰中で、楽天の田中将が13年オフにヤ軍と結んだ7年総額1億5500万ドル(当時レート=約161億2000万円、現レートでは約228億8500万円)を超える渡米時の日本選手最高総額での決着が予想される。

 同じニューヨークが本拠のメッツは、スティーブ・コーエン・オーナーがWBCで来日し視察済み。主力を次々と放出し25年以降の巻き返しを目指しており、スポーツサイト「ジ・アスレチック」のメ軍担当ウィル・サモン記者は「まさにチームが求めている先発投手」と断言する。その他、レッドソックス、レンジャーズ、パドレス、ドジャース、カージナルスなども参戦の見込み。ポスティングされれば激しい争奪戦が予想されるが、帝国の最優先事項は「ヨシノブ・ヤマモト」だ。

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