U18日本 東恩納が5回完全で53球 決勝登板もいける!前田から継投に「しっかりと後を継いで」

2023年09月09日 05:00

野球

U18日本 東恩納が5回完全で53球 決勝登板もいける!前田から継投に「しっかりと後を継いで」
<日本・プエルトリコ>先発した東恩納(撮影・河合 洋介) Photo By スポニチ
 【U18W杯・スーパーラウンド   日本10-0プエルトリコ ( 2023年9月8日    台湾・台北 )】 高校日本代表が15年の第27回大会以来の決勝進出を決めた。スーパーラウンドのプエルトリコ戦は10―0の5回コールドで快勝し、1次ラウンドを含めて3勝1敗。4戦全勝の台湾とともに2位以上が確定した。東恩納蒼(ひがしおんな・あおい)投手(3年=沖縄尚学)が5回参考ながら“完全試合”の快投で今大会は3試合計11回無失点。53球で投げ終え、初優勝を狙う10日の台湾との決勝戦でも登板が可能になった。
 東恩納が今夏に築いた「ミスターゼロ」の物語は序章に過ぎなかった。5回コールドの参考記録でも一人も走者を出さない完全投球。今大会は計11回連続無失点まで伸ばした。過去2戦も許した走者は1安打1四球と振り逃げ(暴投)の3人だけ。「大一番で結果を残せたことは、とても自信になりました」と涼しい顔で答えた。

 馬淵史郎監督が「本当に一番大事な試合」と位置づけた一戦に快投で応えた。真骨頂は2―0の3回に奪った3者連続三振だ。制球力抜群の直球で追い込んで、低めスライダーで仕留めた。「ワンバンを投げるつもりで投げたら、空振りしてくれました」と狙い通りだった。

 馬淵監督は午前6時45分に選手を宿舎の一室に集めた。「米国や韓国よりも強いぞ」と強調した上で約15分間、先発や抑え投手の投球映像を見せた。「こんなことしたことない」という入念な対策が実を結び、13安打10得点の猛攻。5回で試合を終わらせ、球数は53球に収まった。仮に56球以上なら中2日以上を空ける規定のため、決勝のある10日には登板できず、3球の差は大きい。これで前田と東恩納の左右の両輪を決勝にそろって投入できる態勢が整った。

 「まだ僕は脇役です。また前田がいい投球をしてくれると思うので、投げられるのであれば、しっかりと後を継いで、いい投球をしたいなと思います」。謙遜しても、投手陣最多3度の先発登板は主役級の働き。初優勝を期し、最終決戦での出番を見据えた。

 ◇東恩納 蒼(ひがしおんな・あおい)2005年(平17)7月24日生まれ、沖縄県豊見城市出身の18歳。小2で野球を始める。中学は那覇ボーイズに在籍。沖縄尚学では1年秋からベンチ入り。今夏は沖縄大会から甲子園大会の3回戦途中まで47回1/3連続無失点を記録。4人きょうだいの末っ子。1メートル72、70キロ。右投げ左打ち。

【データ】
 ○…高校日本代表が出場するようになった04年以降のU18ワールドカップでは、19年大会の1次ラウンドの南アフリカ戦で継投でのノーヒットノーランを達成。先発・浅田将汰(有明、元DeNA)が5回1四球、2番手・林優樹(近江、現楽天)が1回を3人で抑えて19―0の6回コールドで勝利した。16年の「U18アジア選手権」では藤嶋健人(東邦、現中日)が1次ラウンドのインドネシア戦で5回コールドの参考記録で完全試合を達成。スコアは35―0で10三振を奪った。

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