阪神・森下の“功績” 床田のカーブ消す一撃に岡田監督も「大きかった」 指揮官を“超える”偉業も

2023年09月09日 06:45

野球

阪神・森下の“功績” 床田のカーブ消す一撃に岡田監督も「大きかった」 指揮官を“超える”偉業も
<神・広> 初回2死、森下は先制ソロを放つ(投手・床田)(撮影・大森 寛明) Photo By スポニチ
 【セ・リーグ   阪神4-1広島 ( 2023年9月8日    甲子園 )】 阪神・森下が初回に放った先制10号は、いくつもの意味を持つ放物線だった。初回2死、カウント1―1からの3球目は見逃せばボールかもしれない低めのカーブ。構わず豪快にすくい上げ、左翼席へと放り込んだ。球団新人では21年佐藤輝以来、6人目の2桁本塁打。「右打者」では80年に18本塁打した現監督の岡田彰布以来43年ぶりだ。節目の一撃は同時に、床田の持ち球を一つ消した。
 「大きかった。あれから、ほとんどカーブを投げられなくなったみたいでね。連打は期待できないと思っていた」

 岡田監督が分析した通り、次打者・大山から5回で降板するまで床田が投げた計67球のうちカーブは3回2死で投手・村上を見逃し三振にした1球だけ。床田には8月17日に完封され、森下も4打席凡退。機先を制する一撃で今季は過去2戦2勝を許していた難敵の武器を奪い、一気に流れを呼び込んだ。

 「いい投手ですし、そう簡単に打てない。甘い球を1球で捉えるという意識で打席に入った。初球もカーブだったし同じような軌道を見ていた」

 8回は思わぬアクシデントに見舞われた。1死からデビッドソンの右翼への大飛球を追い、フェンスに跳ね返ったボールが左のこめかみに直撃した。口を開け閉めしながらベンチに下がり大事を取って交代。「お騒がせしました」と苦笑いしたように事なきを得た。優勝マジック10でゴールが近づく中、怖いのはケガだけ。他に森下の行く手を阻むものは何もない。

 岡田監督以来という事実は知らず「知らなかった」と笑った。一方の岡田監督は「まだ8本差あるでしょ」と強がった。ただし、内容は違う。「決勝弾」に限れば4本の新人・岡田彰布を上回る5本目を数え、改めて殊勲の光る夜だった。 (八木 勇磨)

おすすめテーマ

2023年09月09日のニュース

特集

野球のランキング

【楽天】オススメアイテム