FA大谷獲得チームはドラフト指名権を没収、3つのレベルに分かれるペナルティの違いとは?

2023年10月22日 11:33

野球

FA大谷獲得チームはドラフト指名権を没収、3つのレベルに分かれるペナルティの違いとは?
エンゼルスの大谷翔平 Photo By スポニチ
 MLBの現行の仕組みでは、エンゼルス大谷翔平のような優れた選手をフリーエージェントで失った球団は、補償でドラフト指名権を得られる。そのためには、エンゼルスはまず大谷に対し1年のクォリファイングオファー(このオフは約2050万ドル)を出さねばならない。大谷がそれを拒否して、他球団と契約した場合、ドラフト指名権を得られる。一方で大谷を獲得した球団はドラフト指名権を没収される。ただそのペナルティは29球団全て同じではなく、3つのレベルに分かれる。米移籍情報サイト「MLBトレードルーマーズ」が21日(日本時間22日)詳しく説明している。
 一番ペナルティーのレベルが低いのは収益分配制度でお金を受け取る側にいたスモールマーケットのチーム。このオフならダイヤモンドバックス、ロッキーズ、レッズ、ブルワーズ、パイレーツ、マーリンズ、アスレチックス、マリナーズ、タイガース、ロイヤルズ、ツインズ、ガーディアンズ、オリオールズ、レイズの14球団だ。彼らが没収されるのは24年のドラフトで3番目に上の指名権。この中で大谷獲得に動くと予測されているのはマリナーズだ。ペナルティーとしてはとても軽く、マリナーズは有利な立場にいる。

 二番目のレベルは収益分配制度で受け取る側におらず、ぜいたく税も払わないチーム。ジャイアンツ、カージナルス、カブス、ナショナルズ、アストロズ、ホワイトソックス、レッドソックスの7球団だ。没収されるのは2番目に高い指名権。加えて国際選手の契約金に使うプールマネーの内50万ドルを失う。大谷獲得に動くとされるのはジャイアンツ、カブス、レッドソックスの3球団だ。このレベルもペナルティは比較的軽いから、大胆に行こうと思えば行ける。喉から手が出るほどスターが欲しいジャイアンツは積極的に行くだろう。

 三番目のレベルはサラリー総額で2億3300万ドルの基準額を超え、ぜいたく税を払うチーム。ドジャース、パドレス、メッツ、フィリーズ、ブレーブス、レンジャーズ、ブルージェイズ、ヤンキースの8球団だ。一番厳しいペナルティで24年のドラフト指名権で、2番目と5番目に高い2つの指名権の2つを失う。加えて国際選手の契約金に使うプールマネーの内百万ドルを失う。それでもドジャース、メッツ、レンジャーズらは獲得に動くと言われている。ただし新編成本部長を迎え、ファームに若手有望株をストックし、層の厚いチームを作りたいメッツにとっては、大谷獲得はそれに逆行する動きだ。ゆえに、メッツはペナルティの対象にならない山本由伸獲得により必死になるかもしれない。

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