阪神1位・下村 「村上2世」は西宮市出身の熱烈虎党「地元だったので行きたいと思っていました」

2023年10月27日 05:15

野球

阪神1位・下村 「村上2世」は西宮市出身の熱烈虎党「地元だったので行きたいと思っていました」
<ドラフト会議・青学大>胴上げされる阪神1位指名の下村(中央)、広島1位指名の常広(前列右端)も祝福(撮影・小海途 良幹) Photo By スポニチ
 「プロ野球ドラフト会議 supported by リポビタンD」が26日、東京都内で開催され、阪神は青学大・下村海翔投手(21)を単独で1位指名した。大学生の即戦力投手が多い中で情報戦を制し、「村上2世」との呼び声が高い右腕の“一本釣り”に成功。兵庫県西宮市出身の右腕は、大の阪神ファンであることを明かし、今季大ブレークした村上頌樹投手(25)ばりの活躍を誓った。
 阪神からドラフト1位で名前が呼ばれると、下村はしばし放心状態となった。「ドラフト自体はワクワクしていた。まさかこんなに早く呼ばれるとは思っていなかった…」。一瞬、頭は真っ白になったが、横にいた常広から「良かったね」と声をかけられると、すぐに笑みが広がった。

 甲子園のお膝元、兵庫県西宮市出身。野球を始めた小学3年生ごろから何度も足を運び、選手の応援歌を暗記して歌っていた。当時は金本知憲の豪快な打撃に憧れを抱いていた大の虎党。会見中に常広から「阪神に行きたいと言っていた」と暴露されると「地元だったので。行きたいと思っていました」と本音が漏れた。

 阪神が単独指名に至ったその実力も折り紙付きだ。1メートル74と小柄ながら完成度が高く、3年目の今季10勝を挙げて防御率1・75で最優秀防御率のタイトルを獲得した1メートル75の村上と重ねられる。今年の7月に米国で行われた日米大学選手権では3試合に登板し、優勝にも貢献。MVPにも輝いた。

 今秋の東都大学野球リーグ戦初戦では直球の自己最速を2キロ更新する155キロに伸ばすなど、まだまだ伸びしろもある。多彩な変化球を操れるのも魅力で、岡田監督が「カットボールがエグいと聞いている」と話したように、下村が最も得意とする変化球がその球種。「評価していただいてうれしいです。村上投手のようになれるように頑張りたい」と言葉に力を込めた。

 「印象深い試合は今年の優勝を決めた試合(9月14日の巨人戦)。寮で見ていたんですけど、久しぶりの優勝で地元の友達も沸いていた」

 球団18年ぶりのリーグ優勝もしっかり見届けた21歳。九州国際大付時代の3年間で出場できなかった聖地が、今度は本拠地となる。

 「今まで(身長が)高くないことで劣等感を感じたことはあった。まずはプロの舞台に入ることができたので、そういう選手や子供たちに、活躍できるんだという姿を見せたい」

 青学大からドラフト指名され、直接阪神に入団した選手は初めて。強力な猛虎投手陣に、底知れぬポテンシャルを秘めた下村が割って入る。(石崎 祥平)

 ☆生まれ&サイズ 2002年(平14)3月27日生まれ、兵庫県出身の21歳。1メートル74、73キロ。右投げ右打ち。

 ☆球歴 樋ノ口小3年から甲武ライオンズで野球を始め、甲武中では宝塚ボーイズに所属。九州国際大付では1年秋からベンチ入りしたが、甲子園出場はなし。青学大では1年秋から出場し、1部リーグでは通算7勝。今年の7月に行われた日米大学野球選手権では3試合に登板し、優勝に貢献。MVPに輝いた。

 ☆名前 名前の「海翔(かいと)」は、父が趣味でサーフィンをしていた影響で「海」が入り、広く大きく育ってほしいという願いが込められて「翔」がついた。

 ☆好きな言葉 青学大・安藤寧則監督からもらった言葉で「一生懸命」。「シンプルなんですけど、がむしゃらに頑張るのが一番かっこいい」

 ☆趣味 釣り。

 ☆好きな食べ物 ラーメン。

 ☆好きな芸能人 元乃木坂46の齋藤飛鳥。

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