×

阪神・森下 代表でも鬼の勝負強さ発揮「手応えかなりあった」侍1号で井端監督に初勝利プレゼント

2023年11月13日 05:00

野球

阪神・森下 代表でも鬼の勝負強さ発揮「手応えかなりあった」侍1号で井端監督に初勝利プレゼント
<日本代表・広島>6回に本塁打を放った森下(撮影・岸 良祐) Photo By スポニチ
 【練習試合   侍ジャパン6―3広島 ( 2023年11月12日    SOKKEN )】 「カーネクスト アジアチャンピオンシップ2023」(16~19日、東京ドーム)に出場する侍ジャパンは12日に広島と宮崎合宿では最後の練習試合に臨み、合流2日目の森下翔太外野手(23=阪神)が代表初本塁打を放った。「3番・左翼」で出場し、6回1死から左翼最深部へ推定飛距離120メートルの強烈な一撃。7回2死三塁からの左前適時打と合わせて計2打点を挙げ、井端弘和監督(48)の初勝利に貢献した。
 森下が持ち前とするフルスイングは、日の丸のユニホームを身にまとっても健在だった。侍ジャパンでの初本塁打を含む2安打2打点。0―1で零敗した10日の巨人との練習試合に続いて停滞気味だった打線を一振りで活気づけた。

 「手応えはかなりあった。まあ、いったなと思った。均衡したところでホームランだったり長打が出ると、チームも盛り上がる」

 2点劣勢の6回1死だ。2ボールから3球目、広島・小林の外角直球を一閃(いっせん)した。打った瞬間にバットを放り投げ、右手を突き上げて確信。左翼手が一歩も動かず見送ったほど強烈な一撃だ。左翼芝生席の最深部に着弾する推定飛距離120メートル弾。大はしゃぎのベンチに出迎えられた。

 若き侍ジャパンにとっても結成2戦目での初本塁打。会心の一打で反撃の号砲を鳴らし、2死からの3連打で一気に逆転した。4―3の7回2死三塁ではカウント1―2から4球目の外角カットボールに食らいつき、三遊間を破る適時打で突き放した。

 終わってみれば、計12安打6得点。本番へ弾みをつける逆転勝利の主役だった。日本シリーズで7打点を挙げて新人記録を更新した勝負強さを同じ3番で誇示。初勝利した井端監督から「一振りでベンチの雰囲気を変えてくれた。彼の存在は大きい」と賛辞の言葉を引き出した。

 試合前の円陣では中大の2学年先輩、今回の侍ジャパンで主将を務める牧から声出しに指名された。「急に言われた。何も考えてない」。想定外でも堂々と対応。「気温が下がって寒いので、ケガなくやって勝ちましょう」と鼓舞し、有言実行した。

 「やっぱり上位(打線)を打った方がチャンスで回ってくるし、期待感というのも感じる。どの打順になってもやることは変わらないけど、上位で打てればいい」

 井端監督は16日から始まる本大会での森下の打順について「上位で考えている」と明言した。同じ3番が有力で、1番の可能性もある。アジア王者を目指す戦いに必要不可欠な存在であることを証明した。 (石崎 祥平)

 ○…森下の本塁打は、17日に対戦する韓国代表の偵察部隊もビビらせた。バックネット裏から見守ったコンディション調整などを担当する李晋映(イ・ジンヨン)コーチは「失投をいい打球につなげた。長打力がある」と警戒。韓国プロ野球で2125安打を誇り、08年北京五輪での金メダルなど代表でも活躍した同コーチに強烈な印象を焼き付けた。視察団は「また、東京で会いましょう」と言い残し、7回で球場を後にした。

 ▽森下翔太の代表歴 中大1年時に日米大学野球に出場し、4試合で11打数無安打。4年時のハーレムベースボールウィークでは、大会直前のオープン戦での死球で右手首を骨折し、オランダで開催された大会に志願して同行。出場はなく、サポート役を務めた。

おすすめテーマ

2023年11月13日のニュース

特集

野球のランキング

【楽天】オススメアイテム