広島・斉藤が圧巻の侍斬り 最速152キロ2回無安打零封「いい経験になりました」

2023年11月13日 05:45

野球

広島・斉藤が圧巻の侍斬り 最速152キロ2回無安打零封「いい経験になりました」
<日本代表・広島>力投する広島・斉藤(撮影・尾崎 有希) Photo By スポニチ
 【練習試合   広島3ー6侍ジャパン ( 2023年11月12日    SOKKEN )】 22年ドラフト1位の広島・斉藤優汰投手(19)が12日、侍ジャパンとの練習試合で大器の片りんを示した。最速152キロを計測した直球を軸に、2番手で2イニング37球を投げて無安打零封。とりわけ1イニング目の4回は森下、牧、小園の中軸に全球直球勝負を挑み、3者連続で凡飛に斬った。次代のエース候補は好結果にも浮かれず、2年目の来季に期待される1軍デビューへさらなる鍛錬を自らに課した。
 新井監督が見守る前で対外試合に投げるのは初。しかも、若手中心とはいえ侍ジャパンが相手だ。力んで乱れてもおかしくない状況下で、しかし、斉藤は堂々たるパフォーマンスを披露した。2イニングを無安打無失点。大器のゆえんだった。

 「四死球を出したのは課題ですが、真っすぐの感覚やまとまりは全体的に良かったので、うれしいです。いい経験になりました」

 2番手として4回に登板。先頭の3番・森下への初球に150キロを投じ、観客を沸かせて二邪飛に斬ると、続く4番・牧には初球に152キロを計測し、中飛に。広島の先輩・小園も149キロで左飛に仕留めた。全15球直球勝負。圧巻だった。

 「(捕手の)石原さんに“最初のイニングは真っすぐだけでいいですか?”とお願いしていた。1軍レベルの人たちに通用するか見てみたかったので。何とか良かったかな…という感じです」

 課題も露呈した。5回の先頭・万波を148キロで中飛に斬るまではよかったが、途中出場した石橋への死球でセットポジションになると、直球の球速は140キロ台前半に低下。代打・秋広にも四球を与え、2死一、二塁のピンチを背負った。

 「セットになると、真っすぐのスピードが落ちてしまうかなと感じる。ワインドアップに比べると制球もバラけてくるし、クイックが遅かったりもするので改善しないと」

 冷静に足元を見つめる19歳。それでも最後、佐藤輝をフォークで空振り三振に仕留めて「0」で切り抜けるあたりは、天賦の才がある証拠だ。成長途上で課題があっても、スケール感など倍する魅力が右腕にはある。

 「今回の対戦で真っすぐで打ち取れたとはいえ、自分的には理想にほど遠いので、もっと練習しないといけない。やることはいっぱいあるので、一つずつ確実につぶしていけたら…と思います」

 侍ジャパン・井端監督の目に留まったに違いない剛速球。26年予定のWBC、28年のロサンゼルス五輪へ、広島の先発ローテーションでバリバリ投げているであろう近未来への期待が膨らむ。(江尾 卓也)

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