阪神・佐藤輝 優勝旅行切り上げシアトルで武者修行 最先端施設「ドライブライン」で打撃磨く

2023年12月19日 05:15

野球

阪神・佐藤輝 優勝旅行切り上げシアトルで武者修行 最先端施設「ドライブライン」で打撃磨く
阪神・佐藤輝 Photo By スポニチ
 阪神・佐藤輝明内野手(24)が17日(日本時間18日)にチームより一足早くハワイ優勝旅行を切り上げ、米国本土へわたったことが判明した。行き先はワシントン州シアトルに拠点を構える最新の野球研究・トレーニング施設「ドライブライン・ベースボール」で、球団は「トレーニングのため」と説明。米大リーグ・ドジャースの大谷を始め、多くの選手が研さんを積む“虎の穴”で武者修行に励み、今季の打率・263、24本塁打、92打点からのさらなる飛躍を期す。
 佐藤輝がチームより一足早く、優勝旅行先のハワイを離れた。その行き先は日本ではなく、米国本土だ。場所は西海岸にある野球の研究・トレーニング施設「ドライブライン・ベースボール」であることが判明した。数日間の滞在とみられる。

 1メートル87、93キロの恵まれた体を持ち、米大リーグ歴代1位の通算762本塁打のバリー・ボンズ氏に憧れてきた和製大砲にすれば、メジャー流指導は念願と言える。V旅行を途中で切り上げての渡航は熱意、向上心の表れ。球団も動きを把握しており、「トレーニングのため」と説明した。

 ハワイ入りした13日(現地時間)、報道陣からバット持参の有無を聞かれた際には「それは秘密」と意味深な発言をしていたが、実際は今回の訪問先で使うために日本から持ち込んでいた。この日は自身のインスタグラムで、常夏の島から米本土への飛行機移動を示唆する投稿もあった。

 野球の本場と言える米国では球団に属さない野球の研究・トレーニング施設が活況を呈しており、最新の測定機器や映像機器を使ったフォーム分析、動作解析、修正、そのために必要なトレーニング方法を学ぶことができる。例えば本塁打や安打になりやすい「バレルゾーン」に打つためのスイングづくり、その練習方法の検証、実践がなされている。

 佐藤輝が選んだ「ドライブライン」は、その中でも最も有名だ。先般、米大リーグ・ドジャースへ移籍した大谷も20年オフに同施設で練習。投球だけでなく打撃も学び翌21年の46本塁打につなげた。また、近年の日本選手では日本ハム・万波が同所を利用したことでも知られる。昨年12月に単身で門を叩いたことが今季25本塁打と外野部門のベストナインを獲得する一因になった。今オフも日本ハム・清宮とロッテ・安田が同所で海外合同自主トレを敢行。日米を問わず、打撃の進化を目指すスラッガーの“虎の穴”になっている。

 右翼から左翼へ強い浜風が吹く甲子園を本拠地としながら、プロ野球史上初めて「左打者で新人から3年連続20本塁打」を放ったのが佐藤輝。もともとの高いポテンシャルに加え、本場の最新の理論がハマれば、来季の30発、いやそれ以上も決して夢ではない。(倉世古 洋平)

 《まさに虎の穴》藤浪晋太郎は阪神時代の18年1月に渡米しダルビッシュ、カーショーらとの合同自主トレに参加。19年12月には米シアトルに拠点を置く「ドライブライン・ベースボール」の講習を沖縄・北谷で受講した。同施設はトレーナーや医師、動作分析の専門家などさまざまな分野のプロが常駐し、科学的で安全な指導が受けられることで評判を呼んでいる。今年1月には浜地も同施設でメッツ・千賀、ソフトバンク・石川らと合同自主トレに参加。今月上旬には湯浅が、具体的な場所は明かしていないが、渡米。現地で投球フォームの動作解析を行い、数値化されたデータを基に年明けに再び渡米して自主トレに励む予定。

 ▽ドライブライン・ベースボール 米ワシントン州シアトル郊外にある最先端のトレーニング施設。動作解析の専門家や医師らが常駐。体中にセンサーを装着し、さまざまな重さのボールを使うことで筋肉への負荷を調べ、理想のフォームをつくり上げる。18年1月にインディアンスのバウアーがメジャー公式球より軽いボールを使って助走付きながら116.9マイル(約188キロ)を計測する動画が話題を呼び注目を集めた。

おすすめテーマ

2023年12月19日のニュース

特集

野球のランキング

【楽天】オススメアイテム