楽天・藤平 初体験の“先生”で教壇に「目標を持つ大切さ」と完遂するための努力を説く

2023年12月19日 16:21

野球

楽天・藤平 初体験の“先生”で教壇に「目標を持つ大切さ」と完遂するための努力を説く
「夢の教室」で先生役として教壇に立つ楽天・藤平 Photo By スポニチ
 楽天の藤平尚真投手(25)が19日、日本サッカー協会(JFA)こころのプロジェクト「夢の教室」に初の先生役として千葉・木更津第一中学校を訪問。約1時間半、同中の2年生と向き合った。
 1限目は体育館で一緒に体を動かすと、2限目は教室内の授業とありスーツ姿にメガネをかけ登壇。幼年時から高校(横浜)入学→ドラフト1位としてプロ野球選手になるまでの道程を振り返り「皆さんも1回しかない中学生活を、目標を決めて熱く向かって欲しい」と語りかけた。

 特に来年は進路で迷うはずの生徒28人へ、自身の中学3年時の葛藤(かっとう)に時間を割いた。野球ではU15日本代表でありながら、陸上・走り幅跳びもジュニア五輪優勝の“スーパー中学生”とあり高校から引く手あまただった。一時は陸上に傾きかけたが、横浜・渡辺元智元監督(79)の出会いにより、将来はドラフト1位としてプロに進む「夢」の大きさを説かれたという。

 もちろん道のりが簡単なはずはない。同校2年夏の神奈川大会決勝では小笠原慎之介(中日)擁する東海大相模に完敗。一時は白球を握るのも嫌な日々が続いたが「目標がその日その日を支配する」と渡辺元監督から色紙を渡され、目が覚めたという。「それからノートをつけ、1日1日の目標を書くようになりました」。藤平の重い言葉に、生徒は何度もうなづいていた。

 3日前にパソコンに打ち込んだ資料を手に授業を終えた藤平は充実の表情だ。「全然、(説明する)時間は足りなかったけど…。自分がこういうふうに育ってきた、こういう人間なんだよというのは皆に伝わったと思います」

 来季は楽天で7年間務めた先発から中継ぎに転向する。先月には楽天からメジャー移籍を目指す松井裕樹投手(28)に救援投手の心構えを伝授された。

 「裕樹さんから1個1個100%の答えが返ってくる」。藤平は中学時の熱い気持ちを忘れず、新しい持ち場でも全力を尽くす。

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