由伸28日入団会見 ドジャースとの契約詳細判明 後半になるにつれて年俸上がる「バックロード式」

2023年12月24日 02:30

野球

由伸28日入団会見 ドジャースとの契約詳細判明 後半になるにつれて年俸上がる「バックロード式」
山本由伸 Photo By スポニチ
 オリックスからポスティングシステムでメジャー移籍を目指し、ドジャースと12年総額3億2500万ドル(約462億円)で契約合意した山本由伸投手(25)が、27日(日本時間28日)にロサンゼルスで入団会見を行うことが22日(同23日)、分かった。帰国後に大阪でも会見を行う。契約の詳細も判明し、6年目と8年目終了時に契約破棄できるオプトアウト条項が含まれた。
 山本がメジャーリーガー「第一声」を上げる舞台が整った。関係者によれば、身体検査の結果に問題がなければ正式契約を結び、27日にロサンゼルスで入団会見を開くことが分かった。14日に入団会見した大谷と同様にドジャースタジアムで行う可能性が高く、その後に帰国してオリックスの本拠・大阪でも会見する予定だ。

 投手史上最長かつ最高総額となる12年総額3億2500万ドルの契約詳細や、交渉過程も明らかになってきた。スポーツ専門サイト「ジ・アスレチック」のケン・ローゼンタール氏によれば、6年目の29年と8年目の31年シーズン後に、山本自らの意思で契約を破棄できるオプトアウト条項が与えられたという。

 年俸は12年間均等ではなく、詳細は不明だが後半になるにつれて増える「バックロード(Backload)式」を採用。契約総額から契約金を除くと、平均年俸2292万ドル(約33億円)は移籍市場のトップの先発投手としては割安となる。6年目までの活躍によっては31歳で迎える29年オフにオプトアウト権を行使してFAとなり、今回の記録も更新するさらなる大型契約を狙える形となった。
 争奪戦の最終盤、メッツはド軍と同じ12年総額3億2500万ドルを提示していたという。一方、ヤンキースは10年総額3億ドル(約426億円)の提示にとどまった。「ヤ軍がコールと結んでいる投手史上最高額の9年総額3億2400万ドルを上回る額は提示できなかった」と同氏は指摘。平均年俸では3000万ドル(約43億円)と上回り、オプトアウト権も山本サイドに有利な1年早い5年目オフに認めながら、自軍エース右腕への“忖度(そんたく)”が総額の上積みを妨げたのかもしれない。

 大谷に続いて、前例のない大型契約で幕を閉じた争奪戦。WBC制覇など日本の野球界にとって激動の23年を締めくくるべく、山本の口から決断への思いと決意が語られる。

 ≪契約金71億円全額来年払いで節税可能≫山本の12年総額3億2500万ドルの契約には5000万ドル(約71億円)の契約金を含むが、これにより「節税」が可能とジ・アスレチックのケン・ローゼンタール記者が指摘した。契約金は全額が24年に支払われ、そうすることで非居住者として州税率の高いカリフォルニア州への納税を避けられると伝えた。節税額は720万ドル(約10億2200万円)に上るという。

 ≪オプトアウト権行使でオリックスへの譲渡金は減額≫山本が12年総額3億2500万ドルの契約を満了した場合は、オリックスへ5062万5000ドル(約72億円)の譲渡金が支払われるが、途中でオプトアウト権を行使し契約破棄する場合には譲渡金は減額となる。6年目オフと8年目オフに、山本自らの意思で契約解除ができる。現時点ではいくらになるのかは不明だが、仮に6年目オフに契約解除した場合には、そこまでの支払総額に応じて譲渡金が算出される。

おすすめテーマ

2023年12月24日のニュース

特集

野球のランキング

【楽天】オススメアイテム