ソフトバンク・近藤 3冠王へあくなき向上心 菊池タクトコーチに「新打法」学ぶ

2024年01月12日 05:00

野球

ソフトバンク・近藤 3冠王へあくなき向上心 菊池タクトコーチに「新打法」学ぶ
菊池タクト氏(右)から指導を受けるソフトバンク・近藤(左) Photo By スポニチ
 昨季パ・リーグで本塁打と打点の2冠王に輝いたソフトバンクの近藤健介外野手(30)が11日、オリックス・西川龍馬外野手(29)らと鹿児島県徳之島で行っている自主トレを公開した。SNSを通じて知り合った野球スキルコーチの菊池タクト氏(30)を招き、スイングの際に手が先行する動きを我慢し、体の回旋でボールを捉えるスイング理論を吸収。打撃のさらなるレベルアップを図っている。
 希代のバットマンが南国で新打法に取り組んでいる。近藤は今回で7年目となる徳之島自主トレに、野球スキルコーチとして活躍する菊池タクト氏を招いた。「新しい発見があって楽しい」。確実性アップを目指して新スイングを体に染みこませた。

 近藤は日本代表が優勝した昨春WBCの合宿中に菊池氏のインスタグラムに出合い、米国で吸収したスイング理論に傾倒。「めちゃくちゃいいと思って取り入れた。おかげでWBCで打てた」。自らダイレクトメールでラブコールを送り、この日から13日まで3日間の指導が実現。今回の主なテーマは手の動きだ。「ボールに対して手が先行して出る」という課題を克服するドリルに取り組んだ。

 投手の平均球速が上がり、変化球も多様化する中、菊池氏は「バット(の軌道)がずっとボールのラインに触れることが大事。手が前に出ると、そこがなくなってしまう。後ろでしっかりボールのラインにバットを入れるというところ」と要点を挙げた。近藤は「バットを出すのを我慢」することで、打率アップにつながると考えている。

 日本ハムから移籍1年目の昨季はいずれもシーズン自己最多の26本塁打、87打点で2冠王に輝いた。打率・303は首位打者に輝いたオリックス・頓宮とわずか4厘差の2位だった。この日はティー打撃に時間を割き、手先ではなく、体の回旋でボールを捉える練習を繰り返した。菊池氏から吸収した理論で確実性が増せば、昨季リーグ最終戦まで可能性を残しながら惜しくも逃した3冠王も見えてくる。

 「打率3割、出塁率4割は最低限に、各打撃部門でのキャリアハイを目指したい」と近藤。本塁打と打点でキャリハイの成績を残せば「3割、30本、100打点」達成も夢ではない。球団では野村克也、門田博光、小久保裕紀、松中信彦、城島健司、柳田悠岐が達成した快挙。強打者の証を目指し、ひたすらバットを振り込んでいる。 (森 寛一)

 ○…野球スキルコーチの菊池タクト氏は福島県出身の30歳。現役時代は光南、富士大でプレーし、18年にコーチングの技術を学ぶために米国に野球留学した。現在は福島県須賀川市で「T―Academy」の代表を務め、インスタグラムやYouTubeでも技術指導の情報を発信している。菊池氏は短期間でスキルを吸収した近藤について「これは本当に近藤さんだからだと思います。普段からそういうトレーニングをやってるので、ちょっとしたアドバイスで一気に変われると思う」と話した。

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