侍・井端監督が分析 大抜てき明大・宗山の守備は源田に匹敵「捕っちゃえばアウト」今秋ドラフト目玉

2024年03月05日 05:00

野球

侍・井端監督が分析 大抜てき明大・宗山の守備は源田に匹敵「捕っちゃえばアウト」今秋ドラフト目玉
明大・宗山の守備
 侍ジャパンは4日、6日と7日に行う欧州代表との強化試合(京セラドーム)に向け大阪市内の宿舎に集合した。大学生4人が抜てきされ、今秋ドラフト1位候補、明大・宗山塁内野手(3年)が「侍デビュー」する。「10年に1人の遊撃手」と評される逸材を、現役時代にゴールデングラブ賞7度の名手だった井端弘和監督(48)が分析し、凄さに迫った。(取材・構成=神田 佑)
 大学1年の時に初めて見ましたけど、ショートに就いている姿に華があった。能力が高い。しぐさも含めて華がある。

 一番はスローイングがいいこと。捕ったら間違いない。「捕っちゃえばアウト」と自信があるので捕球に集中できる。スローイングがいいから変な捕り方をしても、そこからちゃんと立て直して投げられる。完全に自分の形で捕らないといい球が投げられないことがあるが、彼はそうじゃない。「早く投げたい」と焦って捕れない、ということがない。肩も強い。「捕ってしまえばこっちのもん。あそこに絶対投げられる」という守備なのでどんどんうまくなる。

 連続写真の打球はイージーで凄さが出るプレーじゃないけど、彼の守備は力が抜けている。ステップのバランスもいい。ボールに対しての入り方、合わなかった時の粘りが素晴らしい。昨夏に大学日本代表の臨時コーチとして指導した時に何も言うことがなく、びっくりした。基本通りグラブもきっちり落ちる。合わなかった時にどう捕るかが分かれ目だけど対応できる。難しい打球がそんなに難しくない。だから、元々良いスローイングにさらに安定感が出る。

 大まかに言えば、源田選手に似ている。宗山選手はきっちりとした守備をする方かなと思うけど、源田選手は柔らかさだったり、華麗さを持っている。スピードは十分レベルが高いが、この強化試合の期間中に、日本を代表するトップレベルの源田選手の守備を見て、しゃべって、学んで、もう一つ何かヒントをもらって自分のものにしてくれればいい。彼に柔らかさが出てくると、またレベルアップすると思う。

 バッティングもプロのレベルに達してきている。ミート力は十分ある。きっちり振れるようになってきた。1年生、2年生、3年生と学年が上がっていくにつれて力強さも出てきた。大学ジャパンで3番を打っているくらいなので。

 11月のプレミア12、26年WBC、28年のロサンゼルス五輪と先々を見据えて、20代前半の若い選手も選んだ。昨年優勝したWBCメンバーも呼んでいるので、プロ入りまで1年あるが、何かをつかんで帰ってほしい。

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