【筑後鷹】ドラ7藤田悠太郎 ホークスジュニア出身としては初の鷹戦士が“一流”へ羽ばたく

2024年03月05日 06:00

野球

【筑後鷹】ドラ7藤田悠太郎 ホークスジュニア出身としては初の鷹戦士が“一流”へ羽ばたく
一流になることを誓ったソフトバンク・藤田悠 Photo By スポニチ
 ソフトバンクのドラフト7位・藤田悠太郎捕手(18)は1メートル70と小柄ながらフットワークのいい守備と、高校通算43本塁打の強打が売りだ。春季キャンプではレベルアップの必要性を痛感したという背番号65は、寮では一人の時間を大事にして“考える人”になるなど野球に貪欲な素顔を持つ。ホークスジュニア出身としては初の鷹戦士。“一流”になって恩返しする。
 初のキャンプを終えた藤田悠には、現在地をしっかり確認できた1カ月になった。コンディション不良でリハビリ組スタートになったが、2月10日の第3クールから本隊に合流してフルメニューを消化してきた。「今は技術より、フィジカル面をもっと鍛えていかないといけない。基礎体力を上げていきたいと思います」と前を見ている。

 ホークスとの縁はほかの選手よりも深い。小学6年時にソフトバンクホークスジュニアに選出された。新垣渚監督の下、総当たり戦で開催された「12球団ジュニアトーナメント」に臨んだ。1勝1敗で勝ち上がれなかったが、その際にも練習したタマスタ筑後にプロの選手として戻ってきた。「その時より(球場が)少しちっちゃく見えるかなっていう感覚があって。あの時は緊張して、周りも見られていなかった。今は安心してできてます」と景色の違いを感じ取る。

 高校1年の秋に訪れた転機がプロへの道につながった。内野手だったが捕手転身を勧められた。ゲームを支配できるポジション。「自分には向いているのかもしれない」と感じた。内野を守った際、「この球を投げていれば抑えられるのに…」と思ったことがあった。「捕手になって自分が一番操作できるところに来た」とやりがいを感じて没頭した。小柄ながらフットワーク、二塁への送球タイム1・8秒と肩の強さに定評がある。体の使い方、下半身に改善の余地があると考えており「垂れない球を投げたい」と“バズーカ級”になる夢を持つ。

 目標は一流になること。第一歩として寮生活では自分と向き合う時間を大事にしている。ランチタイムや就寝前など、野球のことが頭にある。「考えすぎる=悪」と捉える向きもあるが、藤田悠は違う。「自分で考えながらやらないとレベルアップにはならない」と言った。次はこうしよう、こう打ってみよう――。一度気になれば、部屋にあるバットを振る。12球団随一の施設だってある。没頭できる環境を生かすべく、貪欲だ。

 見守る大道3軍打撃コーチは「バッティングは、まだまだこれから。守りに関しては肩もいいし、動きもいい。ルーキーと思えない落ち着きがある」と将来性を評価する。今月から本格的に実戦がスタート。「まずぶつかってみて、そこからの反発が強ければ強いほど自分のプラスになると思う」と藤田悠。初々しい背番号65は屋台骨を支える日を夢見て、鍛錬を積んでいく。 (杉浦 友樹)

 《振り込んで、力をつける!》高校通算43本塁打を誇る藤田悠の打撃面は、木製バットに慣れることが先決になりそう。バットの形など試行錯誤しているが、「まずは基礎ですね。そこに戻ってくる。上のレベルまでいって悩もうかなと思います。振って、振って、自分の力をつけることを今は意識したい」とレベルアップを誓った。

 ◇藤田 悠太郎(ふじた・ゆうたろう)2005年(平17)6月3日生まれ、福岡県出身の18歳。小3時に南風少年野球で競技を始める。糸島ボーイズから福岡大大濠に進学。甲子園出場なし。23年ドラフト7位でソフトバンクに入団。背番号65。1メートル70、75キロ。右投げ右打ち。

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