ソフトバンク・栗原がV弾 「王貞治DAY」と銘打たれた巨人戦で交流戦“V9”へ好発進

2024年05月29日 06:00

野球

ソフトバンク・栗原がV弾 「王貞治DAY」と銘打たれた巨人戦で交流戦“V9”へ好発進
<巨・ソ>5回、ソロを放つ栗原(撮影・藤山 由理) Photo By スポニチ
 【交流戦   ソフトバンク2-0巨人 ( 2024年5月28日    東京D )】 「日本生命セ・パ交流戦」が28日に開幕し、ソフトバンクは栗原陵矢内野手(27)の決勝3号ソロで快勝した。巨人の球団創設90周年として「王貞治DAY」と銘打たれた一戦。王貞治球団会長(84)が見守る中、両球団による2020年日本シリーズMVP男が最高の一発を放った。チームは連敗を3で止め、両リーグ30勝一番乗り。交流戦史上最多の「V9」へ好発進した。
 やや甘く入った直球を一振りで仕留めた。両チーム無得点で迎えた5回、栗原のバットが試合を決めた。先頭打者として巨人先発・山崎伊から右翼に3号ソロ。「芯に当たってくれました。理想とする打球って感じです」と笑みを浮かべた。

 巨人球団創設90周年を記念した「王貞治DAY」として開催された。王球団会長が監督時代からつくり上げたソフトバンクも当然、負けられない一戦だった。栗原も「(直接の)声かけもそうですし、遠征先であまり打てなかった時に、会長が僕をテレビで見て、どう見えるかをメッセージで送ってくれたりする。凄く気にかけていただいている」と、感謝の一発にもなった。

 一躍ブレークした20年のクライマックス・シリーズで無安打と苦しんだ時、巨人との日本シリーズを前に王会長から「とにかく三振したっていい。もう数字は残らないんだから。“俺がヒーローになるんだ”という強い気持ちでやればいいんだよ」とエールを送られた。迎えたシリーズはMVPの活躍で4連勝の日本一に導いた。

 ここまで26打点。山川、柳田に続き、パ・リーグ3位の打点を挙げている。強力クリーンアップの直後に控える頼もしい6番打者は「そんな日に勝ててよかった」と記念のイベントでチームを連敗ストップへと導いた。

 95年ダイエー監督就任以来、今年でホークス30年。選手、監督としての巨人在籍年数に並ぶ。ソフトバンクとしても、最大の功労者として“王貞治の歴史”編さん作業が始まった。城島健司球団会長付特別アドバイザーが責任者となり、元監督でもある秋山幸二氏、工藤公康氏や球団関係者に“取材”。未来へ「王イズム」を継承するプロジェクトだ。

 史上最多を更新する“V9”のかかる交流戦初戦に勝利。2位・日本ハム、ロッテとのゲーム差は5とした。「まだまだ、交流戦はある。一つ一つ頑張りたい」と栗原。王会長の切望する巨人との日本シリーズ実現へ、4年前のMVP男は白星を積み重ねていく。 (木下 大一)

 《王会長は巨人と日本シリーズで再戦を望む》
 ○…ソフトバンクの王貞治球団会長は、巨人との日本シリーズでの再戦に胸を膨らませた。「王貞治DAY」として開催され現役時代の映像などがビジョンで流れ、5回終了時にはグラウンドに姿を見せた。「ONとして長嶋さんと一緒にやらせていただき、競い合えたのが良かった。V9も達成し、野球選手として最高の人生だったと思います」とあいさつ。「お互いにちょっと優勝から離れちゃってるんでね。今年は何とか勝ち上がって、ジャイアンツと日本シリーズを戦いたいですね」と力強い声で口にした。実現すれば20年以来4年ぶりの日本一決戦となる。

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