青学大が3季連続V プロ注目の佐々木泰が決勝3ラン 恩師の県岐阜商・鍛治舎巧監督も祝福

2024年05月29日 17:14

野球

青学大が3季連続V プロ注目の佐々木泰が決勝3ラン 恩師の県岐阜商・鍛治舎巧監督も祝福
<中大・青学大>優勝し、歓喜の青学大ナイン(撮影・五島 佑一郎) Photo By スポニチ
 【東都大学野球1部春季リーグ・第4週第3日   青学大3―1中大 ( 2024年5月29日    神宮 )】 青学大が中大を下し、3季連続優勝を果たした。
 苦しんでいた分、歓喜の瞬間はとてつもなくうれしかった。4回に逆転の決勝3ランを豪快に運んだ青学大の主将・佐々木泰内野手(4年=県岐阜商)はマウンド上でもみくちゃにされながら「4年生として最後の春、なんとか勝ちきって選手権切符をつかめたことはうれしいです」と3連覇の余韻に浸った。

 試合前まで打率・171。かつてない不振に苦しんでいたが、信条のフルスイングで全てに打ち勝った。1点ビハインドの4回2死三塁、侍ジャパンにも選出された4番・西川史礁外野手(4年=龍谷大平安)が四球をつかむと「泰、頼んだぞと。いつも一緒に練習しているので、絶対に打ってくれる信頼はあった」と思いを託した。

 鬼気迫る表情でつないだ姿に、燃えないわけがない。「リーグ戦始まってから迷惑かけていて、キャプテンという立場で下を向けない中、チャンスで回しくれた」。甘く入ってきたカットボールを思いきり引っ張ると、高々と舞い上がった打球は左翼スタンドへ一直線。何度も何度も右手を突き上げながらいつもよりゆっくりとダイヤモンドを一周。今季1号、現役最多となる通算12号を「ごめんと、お待たせという気分でした」と満面の笑みで喜んだ。

 いつでもここぞで強かった。高校時代は3年春に選抜出場をつかんだいたが、新型コロナの影響で大会が中止に。交流試合として立った8月の甲子園では明豊(大分)と対戦。9回の最終打席に左中間へ豪快なソロを放ち、多くの県民に勇気と感動を与えていた。

 佐々木の強打の礎となっているのが県岐阜商時代の恩師・鍛治舎巧監督だ。1年春から主軸として起用し続け、多くの経験を積ませた。常に数値を測定しながらの練習はグラウンドに活気をもたらし、佐々木も高校3年時にはスイングスピードで155キロをマーク。この日もネット速報で優勝の行方を気にしていた恩師は「ようやく一本出ましたね」と興奮気味に喜んだ。岐阜を離れても常にその活躍を気にしていたからこそ「キャプテンもやってたくさんの重圧があったと思う。それでも最後に打てた。全日本も楽しみですね」と続けた。

 掲げる「大学4冠」へまずは1冠目をクリア。試合後は優勝の余韻に浸りながらも「去年達成できなかった4冠のスタートラインに立ったのでこの勢いのまま、東都の代表として戦いたい」と気を引き締めた佐々木。次の照準は全日本大学野球選手権2連覇。完全復活を遂げた主将が必ず導いてくれる。
(村井 樹)

おすすめテーマ

2024年05月29日のニュース

特集

野球のランキング

【楽天】オススメアイテム