巨人・阿部監督 相手守護神・栗林炎上は対岸の火事ではない「そういうこともあり得るんだ」

2024年09月11日 21:53

野球

巨人・阿部監督 相手守護神・栗林炎上は対岸の火事ではない「そういうこともあり得るんだ」
<広・巨>9回、同点打を放った岡本和に絶叫する阿部監督(撮影・岸 良祐) Photo By スポニチ
 【セ・リーグ   巨人9―2広島 ( 2024年9月11日    マツダ )】 巨人の阿部慎之助監督(45)は零敗寸前の9回に一挙9点を奪っての大逆転勝利にも、あえて冷静に“学び”について語った。
 巨人打線は相手先発右腕・アドゥワ、2番手左腕・ハーンに8回まで散発3安打に封じられ二塁すら踏めずにいたが、とんでもない大逆転劇が起きたのは0―2で迎えた9回だった。

 この回から登板した相手守護神・栗林に対し、先頭の代打・中山がストレートの四球で出塁。続く丸も連続四球を選んで無死一、二塁とチャンスを広げた。

 ここで坂本が左前打を放ち、無死満塁とさらにチャンス拡大。吉川の押し出し死球で1点返すと、岡本和が左前適時打を放って2―2の同点とした。

 さらにモンテスがストレートの四球で押し出しとなり、ついに3―2と逆転。ここで広島のマウンドは4番手左腕・森浦に代わったが、門脇、浅野が連続適時打して5―2とし、1死後、この回先頭で代打に出ていた中山の代打・長野の2点適時打で7―2と大量リードを奪った。

 2死後、広島は5番手右腕・大道をマウンドに送り出したが、この回、坂本の代走に出ていた増田大が中越えに適時三塁打を放ってさらに2点追加して9―2。終わってみれば、8回まで二塁すら踏めなかったのが嘘のように打者13人で6安打4四死球9得点の大逆転劇だった。

 まさに、野球は何が起こるか分からない…という展開。栗林は試合前までに37セーブを挙げてタイトルを争っているカープの絶対守護神。だが、連続四球から始まって1死も取れず、まさかの6失点で敗戦投手となった。

 それは対岸の火事ではない。「いつも言ってるけど、四球だったり、そういうので…そういうのを象徴してしまった。もちろんね、みんな頑張って打ったんだけどね。反面教師と言えばね、そういうこともあり得るんだっていうのは、多少はみんな心のどこかに置いて。野球って分からないなっていうことは学んでほしいなと思います」と語った。

 阿部監督自身の采配では前日の第1戦は動き、この日は待った。「やっぱり勝てないマツダで、初戦は絶対取りたいと思って動いたんですけど、今日は我慢、我慢と自分で言い聞かせてやっていました」。

 9回、無死一、二塁で打席に入った坂本に対しては「“もう何もないから、どんな結果でもいいから好きに打ってこい”と言った」と信頼して送り出し、35歳のベテランがその思いに応えて左前打を放ってチャンス拡大。一気に9得点というビッグチャンスを演出した。

 「ああやってベテランが打ったり、若い子が打ったり…そうやって一つずつね。こういう勝ちをね、勝てばどんどん成長していくと思う」と厳しい優勝争いを経験しながらたくましくなっていくナインに目を細めた阿部監督。

 それでも「僕らはまだまだだと思っている。こうやってたまたま連勝はしたけど、本当に最後までもつれると思ってずっと僕はやっている。またもう一回ね、今日はちょっとうれしいですけど、もう一回、明日なったらビシッと切り替えてね。明日の一戦、勝つためにどうしたらいいかを考えて球場に来たいと思います」と眼光を光らせていた。

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