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小早川毅彦さん「もう時効だからいいと思いますけど…」 広島→ヤクルト移籍の舞台裏を語る

2024年10月01日 17:33

野球

小早川毅彦さん「もう時効だからいいと思いますけど…」 広島→ヤクルト移籍の舞台裏を語る
小早川毅彦氏 Photo By スポニチ
 現役時代に広島、ヤクルトで活躍した野球評論家の小早川毅彦さん(62)が9月29日放送のTBSラジオ「SPORTS BULL presents 石橋貴明のGATE7」(日曜前7・00)にゲスト出演。1996年に広島から戦力外通告を受け、翌97年にヤクルトへ移籍した際の裏話を明かした。
 芸能界屈指の野球通で知られるお笑いコンビ「とんねるず」の石橋貴明(62)が番組パーソナリティーを務める同番組。同学年の2人は前週に続いてこの日も楽しくトークした。

 この日のテーマは「小早川毅彦のエリート野球ヒストリー!」。PL学園時代は甲子園に2度出場し、法政大では1年春から4番を務め、1983年ドラフト2位で広島入りした小早川さんの野球人生を振り返った。

 新人王を獲得するなど広島でも強打者として活躍した小早川さん。だが、徐々に出場機会が減っていた96年“夏ごろ”のことだった。球団に呼ばれ、選手としての来季の契約は結ばないことを通告される。故郷でもある広島で引退するつもりでプレーしていたが、熟考した末、通告から1週間後ぐらいに「まだ現役を続けたいんですけど」と返答。その場で「じゃあ、お前どこに行きたいんだ?」と球団関係者に聞かれたのだという。

 これに「ヤクルトに聞いてもらえませんか?」と即答した小早川さん。すると、「もう時効だからいいと思いますけど、すぐ、その1時間後に“おい、ヤクルト決まったよ”って言われて…」と舞台裏を明かした。

 石橋は「ご自身で言ったんですか?ヤクルトに行きたいって…」と驚きを隠せず。当時の小早川さんは34歳から35歳になるころだったが、ヤクルトと即座に口にした背景にはある思いがあった。

 「当時、野村監督がよく僕に話しかけてくださったんですよ。きょうの調子どうなのかとか。で、スタメンじゃない時なんか“お前、きょう出るのか?”って聞かれて“僕きょうスタメンじゃないんです”って言ったら“あぁ、じゃあうち勝ったな”とか言って」

 この話に石橋が「小早川さんの力量をかなり認めてくれてたんですね」と反応すると、小早川さんは「そうですね」とうれしそう。「よく僕に目をかけて、いろいろ話をわざわざしに来てくれていたんですよ、打撃練習の時に。で、聞いてもらえませんか?ヤクルトにって言ったらすぐ1時間後に決まったって…」。

 当時、ヤクルトの野村克也監督は“野村再生工場”と言われ、他球団で戦力外になった選手をうまく使って勝利していた時期。「ダメでもともとで球団にお願いしたんです。球団のほうも、次の移籍場所を探してあげる、僕のほうはダメでもともとでヤクルトって」。広島、ノムさん、小早川さんの思いが重なった結果、打診からわずか1時間での移籍決定となった。

 「本当に感謝しています、広島には」と即座に動いてくれた広島球団に今でも残る深い感謝。そして、小早川さんの移籍元年となった97年4月4日に行われた巨人との開幕戦(東京D)で野村監督は5番スタメンに起用した。小早川さんはこの期待に見事に応えて巨人の大エース、斎藤雅樹から3打席連続本塁打という巨人ファンぼう然の離れ業。そして、前年4位だったヤクルトはこの年、セ・リーグ優勝を果たしたのだった。

 

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