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日本ハム・伊藤大海の祈り通じた「絶対に回ってくると思って」得意球場でのファイナルS初戦先発

2024年10月16日 06:00

野球

日本ハム・伊藤大海の祈り通じた「絶対に回ってくると思って」得意球場でのファイナルS初戦先発
ブルペンで投げ込む伊藤 Photo By スポニチ
 プロ野球のクライマックスシリーズ(CS)は16日に、セ、パ両リーグのファイナルステージが開幕する。2位から勝ち上がった日本ハムはパ王者のソフトバンクと敵地で対戦する。最多勝&最高勝率の2冠に輝いた伊藤大海投手(27)は、今季みずほペイペイドームでは2勝負けなし、防御率1・57と誇る。CSからの下克上を目指し、敵地で無双するエースが先陣を切る。また、チームは15日に福岡入りした。
 祈りは通じた。あとは己の右腕を振るだけだ。プロ4年目で待ちに待ったポストシーズンの初マウンドに、伊藤が満を持して上がる。

 「絶対に回ってくると思って、準備していたし、(ファーストSの2、3戦目は)そういう気持ちがチームとして見えた試合だった。みんなの思いを背負っていきたい」

 投手2冠に輝いたエースの「ファーストS回避」は、周囲にとって常識外れの奇策に映ったかもしれない。ただ、9月27日に監督室に呼ばれた伊藤は、指揮官から「日本シリーズに行くことしか考えていない。でも(ファーストSで)終わる可能性もある。(日程を)差してくれ」と伝えられると、迷わなかった。「日本シリーズに出られなかったら、ファーストステージで負けても、ファイナルで負けても一緒という考えは変わらなかった」。決断に、時間は1秒もかからなかった。

 だから、仲間を信じた。ロッテとの初戦に敗れても2戦目、3戦目と投手陣が粘り、打線が逆転した。「初戦の雰囲気は怪しかったけど、そこから奮起してチームの状態もいい。先に試合しているので、アドバンテージはこっちにある。このまま勢いに乗って、思い切って楽しんでいけたらなと思います」と追い風も感じる。

 今季ソフトバンクとは12勝12敗1分けと互角。敵地でライバルが1勝のアドバンテージを持つが、14勝で最多勝を分け合った有原とのエース対決を制することができれば、五分に戻すことができる。相手打線は故障明けの柳田、近藤といった強打者も続々と戻ってきそうだが、「パッと戻ってきて打てるほど甘くないと思う。そこは思い切っていきたい」と力強い。

 冷静沈着。そして大胆不敵に――。「自分自身は凄く落ち着いている。いい準備ができたのもあるし、変に気負いすぎていない自分もいるので、大丈夫そうかな…」。東京五輪で金メダル、WBCで世界一も経験した。バトンをつないでくれた仲間、声援を送ってくれるファンの期待に応えたい。さあ、エースの出番だ。

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