那須川天心 プロボクシング初戦で判定圧勝! 格闘家第2章白星スタート「ボクシングでも世界獲る」

2023年04月08日 18:52

格闘技

那須川天心 プロボクシング初戦で判定圧勝! 格闘家第2章白星スタート「ボクシングでも世界獲る」
1回、与那覇(右)に左ストレートを見舞う那須川(撮影・島崎忠彦) Photo By スポニチ
 【プロボクシング・スーパーバンタム級6回戦 ( 2023年4月8日    東京・有明アリーナ )】 キックボクシングからボクシングに転向した那須川天心(24=帝拳)がプロデビュー戦に臨んだ。17戦12勝(8KO)4敗1分けの日本バンタム級2位、与那覇勇気(32=真正)から2回にダウンを奪うなど圧倒し、6回を戦い抜いて3―0判定勝利。キック42戦全勝、総合格闘技4戦全勝、ミックスルール1戦1勝の“神童”が、新たな伝説を求めて「格闘家第2章」を歩み始めた。試合後のリング上でのインタビューでは「これが限界じゃない。ここからさらに進化して、ボクシングでも世界を獲ろうと思っています」と力強く語った。
 東京ドームに5万6399人の大観衆を集めたキックボクシング頂上決戦「THE MATCH」で武尊を下してから293日。天心が公式戦のリングに帰ってきた。裸足ではなくシューズを履き、間合いもステップもラウンド数も全く違う、キックとは似て非なる格闘技。昨年10月の本格的な練習開始から半年で、体格も調整も戦い方もボクシング仕様に進化してきた。

 キックボクシングは3ラウンド。スパーリングでは無駄な動きをして足が疲れてしまうなど、当初は4ラウンドももたなかった。だが、昨年11月の最初の米国合宿で課題を全て抽出すると、帰国後は「毎日毎日、これはいいんだな、これはダメなんだなと取捨選択を繰り返して研ぎ澄ませてきた」。2月9日のプロテストでは当時日本バンタム級1位の南出仁(セレス)を相手をスピードで上回って互角以上の攻防を繰り広げ、同下旬からの2度目の米国合宿では前WBO世界スーパーバンタム級王者のアンジェロ・レオ(米国)らと一日平均6ラウンドのスパーリング。「日々の成長が目に見えるように分かるから、マジ楽しかった」と言う天心の驚異的な吸収力と成長に、世界的プロモーターの帝拳ジム・本田明彦会長も「プロテストの時とはまるっきり違う」と絶賛するほどだった。

 転向の理由は「(キックで)ずっと王者でいるのも好きじゃないし、単純に強くなりたい、人生で挑戦し続けたい」から。伝統と歴史あるボクシング界に敬意を示しつつも「良い形ではみ出す人が増えれば、もっと良くなるんじゃないか」と常識を超えるようなボクサー像を目指す。将来的は米国を拠点とし、本田会長はノニト・ドネア(フィリピン)やアンソニー・ジョシュア(英国)らを指導した名将ロベルト・ガルシア・トレーナーに預ける構想も明かしている。「勝ち負け以上に自分の生きざまをお客さんにどれだけ見せられるかが大切。ただ、みんなが見ていて納得するのはベルト。チャンピオンベルトは絶対に巻きたい」。最初の到達点として、世界王者を目指す。

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