豊島九段「ひどかった」 4年ぶり出場の名人戦白星発進を逃す 決め手級「田楽刺し」の直後に悲劇

2024年04月11日 22:27

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豊島九段「ひどかった」 4年ぶり出場の名人戦白星発進を逃す 決め手級「田楽刺し」の直後に悲劇
第1局を落とした豊島将之九段(撮影・我満 晴朗) Photo By スポニチ
 将棋の第82期名人戦(毎日新聞社、朝日新聞社主催)7番勝負は11日、東京都文京区のホテル椿山荘東京で第1局2日目が指し継がれ、先手・藤井聡太名人(21)=王将含む全8冠=が挑戦者・豊島将之九段(33)に141手で勝利した。終局は午後9時22分。藤井は昨年度奪った名人位の初防衛へ白星発進した。
 「ひどかった。(残り)時間があったので考えないといけなかった」

 終局後の豊島から率直すぎる言葉が漏れ出た。竜で藤井王を背後から追った120手目。中段へ逃げ出した藤井王、そしてその上部を守る金を香で射貫く、決め手級と思えた「田楽刺し」を放った直後だった。

 ノータイムの指し手で残り時間は4分の藤井に対して4倍以上の17分あった。ところが直後、攻撃の根元とした桂を藤井王で奪われる。4年ぶりの名人戦、藤井との7番勝負を後手番で白星発進するチャンスを逸した。

 「久しぶりだったので1局経験できたのは良かった」。かつて1期保持した名人戦は棋界最長の2日制9時間。先手番で迎える、23、24日に千葉県成田市の新勝寺で指される第2局へ切り替えに努めた。

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