土屋太鳳 バイトしながら女優引退も考えた日々…「どうか私にチャンスをください」でつかんだ作品が転機に
2024年05月19日 23:04
芸能
「どうか私にチャンスをください」。最後にそう言って退出したオーディション。その言葉が主人公像と重なり主役に選ばれた。思いが届き、つかみ取った人生を変えてくれた作品。苦悩と葛藤の日々に心にためたパワーをぶつけた「まれ」の舞台は、元日に大地震が襲った石川県輪島市だった。
能登を舞台にケーキ職人を目指すヒロインを演じ、国民的ヒロインとなった土屋。その撮影で何度も何度も通ったのが輪島の朝市だった。その朝市は、能登半島地震で甚大な被害を受け、今、まさに復興・再興への歩みを一歩ずつ踏み出している。
土屋は「1年前にも、ライフステージが変わったので、赤ちゃんを連れて“触ってください”って会いに行きました」と、9年たった今でも地元の人たちとの交流が続いていることを笑顔で明かした。
多くの場所が焼け落ちてしまった輪島の朝市の一角に「まれ」のオープニングにも登場していたケーキのオブジェが、焼けずに残っている。「まさに奇跡」。撮影時にお世話になり、今でも親交がある輪島の恩師が語ると、土屋の目からは大粒の涙がこぼれ落ちた。
女優を引退することも考えた自身を変えてくれた「まれ」と「能登」。土屋は「能登を今でもずっと思っている…そのことをちゃんと発信することが、今私にできることかなと思っています」と被災地に思いを寄せた。