藤井王位 銀捨てに顔面受け 渡辺九段との第5局は強手の応酬 勝てば永世王位でダブル永世

2024年08月27日 18:47

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藤井王位 銀捨てに顔面受け 渡辺九段との第5局は強手の応酬 勝てば永世王位でダブル永世
王位戦第5局に臨む藤井聡太王位(日本将棋連盟提供) Photo By 提供写真
 将棋の藤井聡太王位(22)=王将を含む7冠=に渡辺明九段(40)が挑む第65期王位戦7番勝負は27日、神戸市の有馬温泉「中の坊瑞苑」で第5局が始まり午後6時、先手藤井が45手目を封じて1日目が終了した。渡辺の銀捨てに藤井王による顔面受け。台風10号の通過前から盤上は強手の応酬で、その景色は激しさを増している。
 戦型は両者の対戦では昨年5月、名人戦第4局以来の雁木(がんぎ)へ進んだ。その対局は藤井の23勝5敗という全対局中、最短手数69手での決着。その雁木を、渡辺はもう後がない第5局へ持ってきた。藤井いわく「作戦巧者」という渡辺の秘策が昼食休憩前の36手目、銀捨てだったのだろうか。

 手駒の銀を8筋の藤井の歩の前へ放ち、力尽くで飛先の突破を図る。考慮時間わずか19分での着手だったことから11時過ぎ、この日最長考1時間31分で指した22手目から温めたのかもしれない。

 「王位戦では過去に挑戦者決定戦で2回負けてしまい、縁が薄いのかなと思っていたところで今年出ることができた。そういう意味では念願の舞台。少しでも長く戦えるように頑張りたい」

 渡辺は前日、主催者による取材に意気込みを語った。対する藤井も負けてない。渡辺の強手に対し、銀を控えて打ち、銀交換へ進んだ後、自陣へ侵入してきた成銀を王で取った。

 王の上部からの攻めに王が上がって、その利きによって受ける顔面受け。相手飛車角が利く地点への接近は、読みへの自信の表れだろうか。

 「(シリーズ)全体として、ここまで序中盤でペースをつかまれる展開が少し多い。本局は先手番になるので、積極的な将棋を指せたら」。藤井も前日、そう語った言葉を盤上で表現した。

 消費時間は持ち時間8時間から藤井が3時間56分、渡辺は3時間40分。藤井が勝てば連続5期による永世王位、同時に先月獲得した永世棋聖に続くダブル永世に輝く。渡辺なら第2局に続く2勝目となり、第6局以降へ決着は持ち越す。対局は28日午前9時、再開される。

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