【世界のアスリート】41歳“不屈の母”跳馬決勝最高難度に挑戦
2016年08月09日 10:33
五輪
そしてオクサナ・チュソビチナは41歳になった。ドイツ国籍を06年に取得したが、リオデジャネイロには再びウズベキスタンの代表として出場。ケルン郊外の練習場では10歳以下の子供たちに交じって1児の母が練習を重ねているが、その光景を奇異に感じる人は誰もいなくなった。
7日の体操女子予選。チュソビチナは08年の北京五輪(当時ドイツ代表)で銀メダルを獲得した跳馬で14・999をマーク。「年齢なんて何の意味もない。条件はみんな一緒」と通算7度目の五輪でも見事な演技を見せ、5位で種目別の決勝に駒を進めた。
「ジカ熱?大丈夫よ。妊娠するためにここに来たんじゃないから」と笑いとばす体操界のレジェンドに対し、17歳になった息子のアリシャーは「ママ、これが最後?」と引退するのかどうかをたずねている。返ってきた答えは「ちょっと待っててね」。種目別決勝では最高難度のプロドノワ(前転跳び前方抱え込み2回宙返り)に挑戦する予定。長い長い旅はまだ続きそうだ。