錦織、ストレート勝ちで16強 緩急自在、世界74位との熱戦制す
2016年08月09日 10:43
五輪
リオデジャネイロ五輪のテニス男子で日本勢96年ぶりのメダル獲得が期待される世界ランキング7位で第4シードの錦織圭(26=日清食品)は8日(日本時間9日)、男子シングルス2回戦で世界74位のジョン・ミルマン(27=豪州)と対戦し、7―6、6―4で勝利。初戦から2試合連続のストレート勝ちでベスト16進出を果たした。
ミルマンとは初の顔合わせとなった錦織は、第1セット序盤はファーストサーブが入らず苦戦。ミスも目立ち、第4ゲームではミルマンのダウンザラインが決まって30―40とブレークポイントを握られると、最後は長いラリーから錦織のバックがネットにかかって先にブレークを許した。3ゲームを連取されて一時は1―4とリードされたが、緩急を交えて相手を揺さぶり、第9ゲームではミスを誘ってブレークバック。タイブレークでも0―4と先手を取られたが、ミルマンのミスもあって7ポイントを連取して7―4と逆転でタイブレークを制し、7―6で第1セットを先取した。
第2セットでも2―2からの第5ゲームでミスが出てブレークを許したが、第8ゲームではラリー戦を制してブレークに成功。このセットでも絶妙なドロップショットを決めるなど緩急自在なテニスでミルマンを上回った錦織は、続く第9、10ゲームも連取して6―4でストレート勝ちを収めた。
3回戦では同121位のアンドレイ・マーチン(26=スロバキア)と対戦する。
錦織の五輪出場は3度目。推薦枠での出場となった08年北京大会は1回戦で敗退し、12年ロンドン大会では準々決勝でファンマルティン・デルポトロ(27=アルゼンチン)に敗れた。
五輪でのテニス日本勢のメダル獲得は、1920年(大正9)アントワープ大会の男子シングルスと同ダブルスの2種目で銀メダルを獲得した熊谷一弥のみ。