【コラム】城彰二
静学攻めの哲学貫き化学反応起きた
2020年01月15日 06:00
サッカー
静岡学園の1点目と3点目はFKからだが、いずれもドリブルで仕掛けたからFKを得ることができた。後方にパスをつないでいたらFKは得られなかったはず。前が空いたら積極的にドリブルで仕掛けたことで、相手に圧力がかかり、化学反応を起こした。
青森山田もドリブルを警戒して後半は守備ラインを下げるしかなくなった。力が拮抗(きっこう)したチーム同士の試合はセットプレーが勝負を分けるもの。哲学を貫いてドリブルで仕掛け続けたからこそ、静岡学園は勝利を呼び込むことができた。
大会全体を見渡しても、今大会はレベルの高いチームが多かった。技術面でもJクラブとの差は縮まったように見えた。ただ、組織的なサッカーで戦うチームが多くなっても、やはり、得点を奪うにはシュート力など個の部分は大きい。青森山田の松木(1年)や昌平の須藤(2年)ら1、2年生にいい選手が多かった。来年どれだけ成長するか楽しみだ。(城彰二=元日本代表FW)