【コラム】城彰二
高い位置からのショートカウンターお見事
2012年08月05日 06:00
サッカー
日本は高い位置でボールを奪ってからのショートカウンターが効果的だった。先制ゴールは清武がボールを奪ってから、パス1本でシュートまで持ち込んだもの。斜めに走りながら相手DFの間を突いた永井の動きだしも素晴らしかった。
永井は最終ラインの裏を突く攻撃面の働きはもちろん、守備面でも“第1ディフェンダー”としてプレスのスイッチを入れる役割を果たしていた。攻守に代えの利かない存在であるだけに、ケガの状態が気掛かりだ。
日本の課題はペース配分。この試合では先制点を奪った後に極端に運動量が落ちて相手に主導権を握られた。前半41分に相手に退場者が出て救われたが、序盤は明らかな飛ばし過ぎ。90分を通して隙のない戦いをしなければ、強い相手にはやられてしまう。
1次リーグ初戦のスペイン戦、この日の試合と重要な一戦で相手に退場者が出るのはついている証拠。短期決戦を勝つためには運も必要で、流れは来ている。ここまで来たら自分たちのサッカーを信じて、ぜひとも44年ぶりのメダルを獲ってもらいたい。 (元日本代表FW)