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鳥取県・天神川水系 フライフィッシングで自然渓流のイワナをゲット

2024年05月08日 05:30

社会

鳥取県・天神川水系 フライフィッシングで自然渓流のイワナをゲット
苦戦しながら釣り上げたイワナ、価値ある1匹 Photo By スポニチ
 イギリスの貴族を起源とし、現在も格調高い紳士のスポーツとして楽しまれているフライフィッシング。川を流れる虫に見せかけた毛針(フライ)をキャストして魚を釣る。今回は、いつもお世話になっている「山陰トラウトフィッシングガイドSTF」の松井氏にガイドをお願いし、女子2人の1泊釣行で鳥取県大山周辺の渓流へ出かけた。 (田中 梨乃)

 霧雨がぱらつく4月下旬、大阪を早朝に出発し、到着したのは午前9時半。ウェーダーに着替えて、鳥取県天神川水系の里川でヤマメを狙って入渓した。

 今回の目標は8寸のヤマメだ。7寸まではある程度の数がいるのだが、ヤマメは8寸の壁があるといえる。使用したタックルは、3番ロッド、3、4番手のリールに、まずは14番のドライフライを付けた。いつも魚がいるというポイントでヤマメが2度出てくるも、手前の流れにラインを捕られてドラグがかかった状態に違和感を持ったのか、フライを見にくるも直前で食うのをやめてしまう。

 そこでここぞというポイントへ移動したが、この場所はライズ(魚が水面に姿を現すこと)を狙わないと釣れない。水温の高い場所はブラインドで出てこないこともないが、今の季節はライズを見つけて狙うのだ。

 しばらく待つがライズしないので、ブラインドで狙ってみたが反応はなかった。確実に魚が居付いているポイントということでウエットフライも流してみたが、これにも反応はなかった。

 正午前、この日初めてのライズがあった。ロッドのしなりを利用して、できるだけ遠くからキャストする。ヤマメが潜んでいそうな岩陰横を何度も流すと、ヌーンとゆっくり出てくるも掛けられず!魚体もはっきりと目視できたのでかなり悔しかった。

 この時季、自然豊かな鳥取の里には、こごみ、わらび、クレソン、ワサビなどたくさんの山菜が生えている。気分転換も兼ねて、こごみ、わらびを収穫した。収穫した山菜は自宅でみそ汁や天ぷらにしておいしくいただいた。

 お昼ご飯を済ませ、イブニングにタイミングを合わせるために、午後からは大山イワナを狙うことにした。入渓してすぐに魚の反応があったので、16番のパラシュートフライを付けた。これは釣れそうだとロッドを振る手に力が入る。そしてついにイワナがヒット!テンションを抜かないよう気をつけながら、丁寧にラインを手繰り寄せて無事にネットイン!腹とヒレが鮮やかなオレンジ色の見事な大山イワナだ。苦労して釣った価値ある1匹に、皆で喜びを分かち合った。

 午後5時30分。イブニングに向けて里川へ戻ると、大量のモンカゲロウが目の前でハッチ(水生昆虫が脱皮すること)しだした。日の入り直前にライズがあったのでフライを流すも、あっという間に暗くなり、フライが見えなくなったので終了とした。

 自然渓流のヤマメやイワナは、管理釣り場のように簡単には釣れないからこそ、釣れた時の感激はひとしおだ。的確なキャスティング、自然や魚の要求を観察する洞察力、魚が食いつく毛針を作る技術、それら全てがつながり魚に出合えた時、きっとあなたもフライフィッシングのトリコになるのではないだろうか。

 ◇田中 梨乃(たなか・りの)「おとな釣り倶楽部」「ビッグフィッシング」等のテレビ番組に出演するなど地元・関西を中心にタレントやリポーターとして活躍中。趣味は釣り、日本酒、温泉、ゴルフなど多彩。釣りは釣った魚を自分で三枚おろしにして料理するほどの腕前。

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