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家族愛深めた50センチのマイトサーモン

2024年05月17日 05:30

社会

家族愛深めた50センチのマイトサーモン
釣りを楽しんでいた山本さんファミリー。朔之くんにうれしい1匹                               Photo By スポニチ
 【釣り日和】群馬県桐生市、赤城山麓の標高750メートルにある管理釣り場が「黒保根渓流フィッシング」。大物を釣らせることで有名。“グルメ”な釣り場としてファンが集まってくる。(笠原 然朗)

 ルアー専用の池畔に咲いたヤマツツジの朱色も鮮やか。薫風の5月は全山、命萌え出る新緑の季節である。

 釣り場でも新しい命が誕生していた。新井裕貴オーナーの三男、明澄さんがいとおしそうに抱いていたのは4月3日生まれの長女、珀(はく)ちゃん。「将来は釣りガール確定だな」と、普段はコワモテの裕貴さんも初孫誕生に喜びを隠しきれない。開業して今年が25周年。水害に襲われた釣り場を何度も再建。風雪を乗り越え、辛酸もなめた四半世紀を経て“クロホネ”に命がつながった。

 連休明けの日曜日とあって取材した日はスタッフもお客もまったりモード。のんびりと釣りを楽しんでいる。

 埼玉県行田市の山本貴司さん(38=会社員)が良型のマイトサーモンをキープ。小まめにルアーチェンジを繰り返しながら“ただ巻き”で掛けた一匹。「放流直後にチャンスが訪れるのでその機会を逃さずに」。あとは腕次第だ。

 親子3人で訪れていたのが埼玉県狭山市の山本一弥さん(46=大学教員)、麗奈さん(46=会社員)、朔之(さくの)くん(6=小1)。お母さんが釣って、自分は釣れない、と大泣きした後の1匹は50センチのマイトだった。

 「生きていた命をありがたくいただく、釣りは食育にも役立っています」(麗奈さん)

 食べておいしいのがココの魚だ。刺し身や塩漬けにして焼いて食べるのだそうだ。

 自然の中で遊ぶとおなかがすく。この日の厨房(ちゅうぼう)特製メニューは、「二郎」ならぬ「山二郎風まぜそば」。全国のラーメン店を食べ歩いた新井オーナーが取り寄せた高級食材を惜しげもなく使った逸品だ。

 おなかがいっぱいになればルアーマンの皆さん、思い思いのお昼寝タイム。これもまた“クロホネ”ならではの平和な光景だ。

 《楽しみは“まかない”昼食》食味に魅せられて通っているのが前橋市の中里亘さん(47=会社員)。「月に1、2回は来ますね。オデコもありますが、のんびりと釣りが楽しめていいです」。釣れた魚がおいしいのはもちろんだが、“まかない”昼食も楽しみなのだとか。

 ▼釣況 上信越地区東日本釣宿連合会所属、群馬県桐生市・黒保根渓流フィッシング=(電)0277(96)2099。

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