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うらやましい“解禁祭り” 5キロ級ニジかかる 私に釣りの女神ほほ笑まずに…
2024年03月12日 04:30
社会
何の不安もなくこの日を迎えてしまったことを少し後悔しながら1投目。好きな色でテンションを上げるべく、赤金色5グラムのスプーンをセット。仲間からの細かいアドバイス通りに釣ってみても、やっぱり当たりすらなし。周りの釣り人の竿にも反応なし。時間が過ぎるにつれて雨も上がり、霧に包まれた幻想的な芦ノ湖の眺めは最高なのに、気持ちは裏腹に釣れなくてモヤモヤ。
30投くらいして、ルアーをチェンジしようと手前まで巻いてきたその瞬間、40センチはあろう魚が勢いよく横から現れズドーンッ。ルアーをひったくられた感覚があり、慌てて合わせたもののタイミングが悪かったのか、ハリの掛かりが悪かったのか…魚はシーバスのエラ洗いみたいに、首を振り体をくねらせて、スッと湖に消えていきました。
今でもその時の光景、竿の感触が脳裏から離れないほど悔しい。魚も必死で逃げようとするのは分かるんですが“解禁祭り”というのは理解してないようで…。
その後も平和な時間が流れ、昼過ぎごろに5グラムスプーン薄茶色に再びヒット。ジー、ジジーと気持ちいいドラグ音が響き、周囲の視線は一斉に私の方へ。鼻高々と気分良しも今度はまさかのバラし。釣りたい気持ちが強すぎてリールの巻き上げが速かったか。その後あまりにも当たりが来ないので、スプーンやミノーをいろいろ試したり、底を狙ってみて根掛かりさせてみたり。魚がルアーを追いかけてくるのに、何で釣れないのよ?いろいろ試しすぎてもう頭の中は大混乱。でもこんな状況は意外と嫌いじゃなかったりします。
ボートで釣りに出ていた釣り人が戻ってくると、何やら人だかりができていたので私も行ってみることに。そこには見たことのない5キロ級の巨大なニジマスの姿がそこにありました。釣り上げたのは横浜市の川添法臣さん(52=放送作家)。しばらくその美しさに見とれ、一緒に写真を撮影させてもらいました。気分だけでも自分で釣った感じを出してみました。残り数時間頑張って投げ続けましたが、この日はトラウトたちに合うことができませんでした。
帰宅後、空のクーラーボックスを見た釣り好きの娘が「私が行けば釣れたのに~」とポツリ。確かに娘と一緒に釣行すると釣果がいいんです。釣りの女神に同行してもらえば良かったかな。
昨年は釣れたから今年も釣れる、は自然界では通用しないよう。反省の念も込めて、大型トラウトに出合えるよう再び芦ノ湖へ足を運びたいと思います。
◇石坂 衣里(いしざか・えり)1979年(昭54)生まれ、群馬県出身。釣り糸「サンヨーナイロン」アンバサダーとして活動。ヘラやトラウトの淡水のほか、沖釣りへも通い詰める。
◇当日のタックル ロッド=TRMK―705L(スミス)、リール=ストラディックC200S(シマノ)、ルアー=PURE3・5~7グラム、PANISH85SP・85F(スミス)、ライン=GT―Rピンクセレクション4ポンド(サンヨーナイロン)。
▼釣況 芦之湖漁協=(電)0460(83)7361。入漁料は1日券は1800円、中学生以下は無料。現場売りは大人4000円。