フィッシングニュース
水深200メートル超 47センチ・アカムツ発掘 サメの攻撃かわし“深海のルビー”ゲット
2024年02月08日 04:30
社会
記者の竿先にもムズムズした当たり。アカムツ特有のコンコンや、ガツガツではなく陰気な気配。底では多少は暴れたが、すんなり上がってきたのはスミヤキ(クロシビカマス)。お次も同魚のダブルにがっくり。ほぼ同時に巻き上げを開始した隣の方は見事な魚体の本命。胴の間で釣り人のサポートの傍らで竿を出していた息子・浩靖船長の1号は腹の黒ずんだ45センチ。
「右舷でもっとデカイの出たよ」。駆けつけてみれば千葉市の伊藤弘明さん(64)が47センチを手にえびす顔だ。それまで暗くて気が付かなかったが、船中顔見知りの方ばかり。はまなす丸オールスターズの集合だ。これは全部釣られちゃうと焦ったのがいけなかった。誘い動作が多すぎてアカムツに嫌われた。
ゴツゴツという重量感たっぷりの当たりを合わせればサメ。またサメ。餌を食うだけで飽き足らず、掛かった魚にもちょっかい出す困ったヤツ。今年はちょっと多そうだ。サメのアタックをかわした人だけがアカムツを手にできるという展開。
そんな中、着実に釣果を伸ばしたのは千葉県柏市の吉田謙吾さん(54)。左舷ミヨシで朝方に3匹を釣り、そのまま独走のゴールイン。記者は途中で意識を失っていたのでよく分からない。
「それでは上がりましょう」。堀田船長のアナウンスで意識が戻った。オデコ?この私が?泣く。
≪オマツリ恐れず準備をしっかり≫水深200メートル超え、オモリ200号というと、ビギナーは尻込みするが決してハードルは高くない。オマツリはつきものと各人が分かっているし、船長が素早く解いてくれる。ただし「はい、どうぞ」の投入合図に遅れないように餌付けなどの準備はしっかり行っておくこと。場所移動の際の巻き上げや、サバが掛かってしまったときは全速巻き上げで。オマツリ対処の時間が一番ムダな時間ということは認識しておこう。
≪目指せゼロテンション≫犬吠沖での釣り方の流行はゼロテンション。餌を潮流に乗せて自然にたなびかせることが主眼だが水深200メートル、複雑な潮流でそれを行うのは至難の業。オマツリ多発の原因となる。ゼロテンションはあくまで努力目標だ。また、サメなどの歓迎されないゲストに絶対的な対処法はないが、「光り物」を外すことなどを試してみよう。
▼釣況 東日本釣宿連合会所属、波崎・はまなす丸=(電)0479(44)4627。午前4時集合、乗合料金は1万3500円。