フィッシングニュース
魚の気持ちになりきる技でピンクのヤマメご対面 解禁!!栃木県・黒川でファーストヒット
2024年03月09日 04:30
社会
今回は初めて餌釣りに挑戦。教えてくれたのは、栃木県水産試験場の高木優也さん(36)。漁協と一緒に黒川の管理をしており「ここの水温はヤマメに適していて良い場所です。イクラや虫餌などで狙っていきましょう」。
のべ竿で糸を振り子のように動かし、魚の口元へ餌を落とす。食うか?しかし、魚は動かず、餌は下流へドンブラコ。むなしい。そこで高木さんが「魚の気持ちになりきる技」を伝授してくれた。「まだ水温が低いから魚は動きたくないんだね。でも目の前に餌がずっとあったら、食べたくなった時にくわえてくれるんじゃない?」
確かに私も、コタツから出て冷蔵庫に行くのは嫌だけど、目の前にチョコレートがあればつまむな。水流に逆らい、餌を魚の口元にステイ。すると、ククッ!のべ竿が弧を描く。重さはないが、繊細な振動。タモに入ったのは、約20センチの可愛いヤマメ。体のピンクラインが春らしく、私の心もらんまんだ。
「黒川はいろいろな釣り方で楽しめることを伝えてほしい」。漁協の皆さんの言葉で、ルアーでも挑戦することに。ミノーで川底付近を狙うと、先ほどと同型のヤマメがヒット。水面で何度も首を振る、生きのいい一匹だった。
高木さんは「解禁の日は久しぶりに竿を出せる日であり、冬の間会えなかった釣り仲間と再会できる日でもあるんですよね。その喜んだ様子が自分たちの力になっています」と目を細めた。笑顔に満ちた黒川の解禁。今年はどんなシーズンになるだろうか。
≪お後は宿泊所で「乾杯」≫解禁魚の味はいかに?近くには黒川で釣った魚を焼いて食べられる施設「ウッズマンズビレッジ」というログハウスの宿泊所がある。宿泊釣行はもちろん、釣った魚を食べるバーベキューのみの利用もできる。早速、可愛らしい丸太小屋でヤマメの塩焼きを。漁協やボランティアの方々も集まってくれ、みんなで串を持って「ヤマメで乾杯!」。「皮はパリッ、身はフワッ。骨もお煎餅みたいでおいしい」。黒川に心も胃袋もつかまれました。
▼釣況 黒川漁協=(電)090(8807)3341。前売り日釣り券は2000円、女性1000円。ウッズマンズビレッジ=(電)0288(63)3324。BBQでの利用は3500円(税別)。
◇大塚 ひとみ(おおつか・ひとみ)1993年(平5)生まれ、千葉県出身。フリーアナウンサー。NHK宇都宮放送局、栃木放送、ウェザーニューズを経てフリーに。釣り歴はカサゴなど小物釣りを中心に20年。