フィッシングニュース
赤&オレンジ“ルビーの魚体” 海の宝石40センチ級アカハタ
2024年05月01日 05:30
社会
須崎港から航程30分、神子元島周りが釣り場。
「水深30メートル。二枚潮で流れが結構速いです。糸フケを十分取ってね」。――光明丸・土屋臣嘉船長=写真=からのアドバイスで第1投だ。
前回同様、乗船者10人中7人が中国籍の人たち。ジグやブラリグが主流の中、3回目の筆者は胴突2本バリでのトライ。早速、鋭い当たりが出た。待望の1号は30センチ級のカサゴ。その後も投入のたびに釣れるのはカサゴ。でも、この元気印、天ぷらにしたホクホク感は格別で好き。
起伏の激しい岩礁帯だけに、ちょっとの油断が根掛かりに直結。海底をトレースするように、オモリでトントン叩きながらの誘いが続く。足元の水オケはカサゴで埋まるが本命はまだ。
「この速い潮が直れば食ってくるはず」と船長。その潮が緩み、斜めに走った道糸が立ち始め本命が口を使い出した。
開始から約2時間後、口火を切ったのは神奈川県平塚市の王政(オウ・セイ)さん(25)。鮮やかな赤とオレンジの魚体はルビーのような美しさ。40センチ級の見事なアカハタだ。王さんには初狙いの魚だが、中国でアカハタやカサゴは大人気。数も釣れると仲間4人で須崎へ。10年前に来日、週末は平塚の船宿で上乗りのアルバイトとか。
「基本的に夏の魚。水温がまだ低いのかな?」と言いつつも、カサゴ、アカハタを立て続けに上げる人も。さいたま市の成田裕一さん(68)で、ハタは5回目の釣行。最大43センチ、27リットルのクーラーを埋めたこともあったという。その右隣で年下の成田さんを師匠と慕うのは、東京都国立市の加藤三男さん(73)。根掛かりが多い中でオモリのロストは1個とか。40号のナツメオモリにヨリ戻しを介して8~10センチのハリスを出すシンプル仕掛け。「少し忙しいけど着低後にハリス分上げて当たり待ち」。常に底ダチを確認し、糸フケを出さないことが決め手なのだ。
この日、アカハタのトップはジグ狙いの17匹。その他は平均5、6匹ながら、カサゴはその3倍以上は釣っていた。
「20メートルダチで入れ掛かりになるのも水温次第」(土屋船長)。アカハタ優位に逆転する本番間近。今後に期待の対象魚だ。
○…餌は持参、サバやイカの切り身が主で、幅1センチ×長さ8センチほど。ジグ組はアシストフックにイカゲソを掛けていた。筆者のハタは35センチが最大だが、サバとイカを2、3点掛けにした大餌に飛び付いてきた。
▼釣況 東日本釣宿連合会所属、須崎・光明丸=(電)0558(22)4408。乗合は予約制で午前5時集合。料金は氷付き1万2000円。希望でメダイ、イサキも狙う。