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夢のモンスター イシナギお出まし “ご機嫌ななめ”でも7・98キロ
2024年05月30日 05:30
社会
![夢のモンスター イシナギお出まし “ご機嫌ななめ”でも7・98キロ](/society/news/2024/05/30/jpeg/20240529s000933D2583000p_view.webp)
釣り人の釣果自慢も信じてはいけない。「こんな大物が釣れた」なんて両手を広げてみせるが、たいていはさばを読んで実際に釣れた魚より大きくなっている。
その点、イシナギは時に100キロを超える大物も釣れるから「俺の身長よりも大きい」「私の体重の1・5倍はあった」なんて言ってもはなから人に信じてもらいづらい。ほとんどの人が目にしたことがない怪魚、夢のモンスターならではだ。
基吉丸では今年、例年より1カ月ほど早い5月初旬に開幕した。
渡辺優船長が船を向けたのは航程約45分の175メートルダチ。ここでイカを釣ってイシナギの餌とする。イシナギは舌が肥えている。生きたヤリイカが一番好きで、次にスルメ、だという。底付近に反応はあるが餌釣りは不発に終わった。
午前4時に出船して5時40分にイカ釣り終了。餌は各自、持参したヤリかスルメ。死に餌でも鮮度が良いものを好むという。ハリスは60号。オモリは250号。
釣り方は「底を取ったら3メートル上げる。この瞬間に当たることが多いですね。あとはまめなタナ取りを心がけてください」(渡辺船長)。
左舷トモで竿が曲った。仲間5人で乗った埼玉県川口市の原田正樹さん(50=解体業)。やりとりの末に上がってきたのは良型のメダイ。最後まで本命は不発。「イシナギ釣りは初めてです。また挑戦しないと」
過去の取材で、初心者が1人で3匹釣った日もあれば、船中ゼロのこともあった。この日はイシナギの機嫌が悪い。
10人の乗船者でただ一人、型を見たのが埼玉県ふじみ野市の北川必勝さん(54=会社員)。イシナギ釣り歴は6年でシーズン3、4回は訪れるという。
上げたのは7・98キロの小型。「イカ釣りも楽しめるのでいいですね。釣れた魚は置いていきます。キハダも釣りますが、さばくのが大変で…」。過去に釣った最大は28キロなのだとか。
渡辺船長によると「シーズンはまだ始まったばかり。これから新しい群れも入ってくるので楽しみです」。
“怪物祭り”はまだ始まったばかり。
《過去最大は54キロ》船中には常連の怪物ハンターの姿があった。千葉県四街道市の田口貴雅さん(40=会社員)。過去の最大は54キロ。「毎週、乗っています。オデコですか?ありますよ」とこの日はメダイのみ。釣り方のコツを聞くと「こまめにタナを取り直す。これだけですよ」。
▼釣況 東日本釣宿連合会所属、勝浦川津港・基吉丸=(電)0470(73)3521。出船は午前4時。乗合料金1万2000円(昼食、飲み物付き)。