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“シャイガール”に腕躍らせ…マダコ3匹
2024年06月14日 05:30
社会
![“シャイガール”に腕躍らせ…マダコ3匹](/society/news/2024/06/14/jpeg/20240613s100933D2322000p_view.webp)
まずは近場の川崎沖から。小ぶりが多いとのことで、小さめのスッテを落としてみる。周りもスッテ、テンヤなど思い思いの仕掛けで狙っているが…シーン。1時間もの間、反応なし。これが朝のしょんぼりの理由か。額に汗を浮かばせ、ポイントを探り続ける船長。そしてようやく「乗った!」の声。トモ付近で竿が曲がり、同乗者が一斉に希望の叫び。上がったのは小型のマダコでも、全員で喜びを分かち合った。
私も続こう。竿を機敏に動かしてアピールしているとズーン。スッテに何かがもたれかかった。来たな。腕を思いっきり振り上げ、ハリにマダコを引っかける。重しを引き上げるように巻き上げたのは、500グラムほどの本命。やった。マイクから「おはようございまーす」。船長からのミナミ流お祝いの言葉。あまりのうれしさに、マダコのように腕を躍らせた。
隣から「釣ったその子はシャイガールのようですね」と千葉県船橋市のマダコ釣りマニア・稲川展裕さん(43)の声。文献を読みあさり研究する中、マダコの性格を分析できるようになったという!?分かるのは手に乗せた時。私の一匹は緊張気味だったので“シャイ”と表現したのだそう。稲川さんは釣り方も独特で、二刀流で舞うように竿を振る。す、凄い世界があるもんだなぁ。
ポイントを木更津沖に変え再スタート。良型が狙えるそうで、先ほどの小さなスッテに大きな餌木を加えて落とした。根掛かり?と思って上げたのは、サイズアップの約700グラム。そしてさらにもう1匹追加することができた。周りも好調だ。大きいのは1~2キロ、船長が玉網入れに駆け回る。なんだかんだ釣らせてくれるし、一匹を上げるのに一生懸命…そういう船宿がミナミだ。「うちは釣り物がリクエストで決まるから、お客さんがマダコをやりたいって言ったら、釣れていなくても頑張るよ」(安達船長)。
今年のタコは波乱の幕開けのようだが、みんなで挑めば怖くない。
≪ド派手な仕掛けで5匹ゲット≫ギャルのジャラジャラ携帯を連想させたのは、東京都大田区の渡辺悟さん(67)の仕掛けだ。付いているのは餌木2、オモリ2、タコ形ルアー2、ジギングルアー1…など。とにかく派手で「タコも派手好きと見込んでね」。釣果はこの日2番手の5匹。マダコ釣りは奥深い。
◇大塚 ひとみ(おおつか・ひとみ)1993年(平5)生まれ、千葉県出身。フリーアナウンサー。NHK宇都宮放送局、栃木放送、ウェザーニューズを経てフリーに。釣り歴はカサゴなど小物釣りを中心に20年。
▼釣況 東日本釣宿連合会所属、南六郷・ミナミ=(電)03(3738)2639。出船は午前7時半、乗合料金1万円。釣り物は日替わりなので出船などは要問い合わせ。