フィッシングニュース
“未来の魚博士”ブザービーター ジャスト終了時刻にニジかけた
2024年06月07日 05:30
社会
釣り場は全長約800メートルで餌、テンカラ、フライ&ルアーもOK。周辺は落葉広葉樹があり、下流部200メートルの区間は河畔林から落ちる虫を食べる魚が多く、フライやテンカラ向きの渓相だ。教室は午前中にブナムシとシカ毛のフライの2種類のタイイング、午後はキャスティング練習の後に実釣という欲張りな内容。昼食後の1時間足らずの基本練習で参加者のキャストはみるみる上達。そして実釣開始からわずかに10分。茨城県つくば市から参加した柳沢昭さんの自作フライに大型が来た。魚は体をくねらせ激しく抵抗を見せたが無事にネットイン。60センチに迫る大物ニジマスだった。
いやが上にも参加者のテンションが上がったものの、そんなに甘くはなかった。惜しい場面は何度もあるのだが、ビギナーには一匹が遠い。水は限りなく澄んでいて、魚は次第に警戒しフライを追わなくなってしまった。茨城県龍ケ崎市から親子で参加した伊東陽人(はると)さんは渓流魚が大好きな小学6年生。魚が学名で言えるという“未来の魚博士”だが、魚を好き過ぎるあまり合わせがどうしても優しくなってしまう。ここまで釣果なし。
終了5分前にやっと掛かったイワナが手元でバレてしまい、みんながっかり。でもそこから諦めずにブナムシフライを思い切ってシカ毛フライにチェンジ。川面にカゲロウが飛び出したからだ。筆者が手を添えてキャストしたフライに、白銀のニジマスが飛び出した。時刻はジャスト終了時刻の午後4時というブザービーター。ニジマスを握りしめる伊東さんは、この日一番の笑顔。諦めたらそこで試合終了だよ。
≪食堂でヤマメの唐揚げ絶品≫三依渓流つり場の食堂は川と山の幸を満喫できる。特にお薦めしたいのがヤマメの唐揚げだ。大鍋の高温油で揚げた逸品は、釣り場オーナーの工夫のたまもの。頭から皮や骨まで全ておいしく食べることができる。地元産の本ワサビそばと合わせれば、グルメの旅として訪問する価値あり。
▼釣況 三依渓流つり場・入山沢特別漁場=(電)0288(79)0110。入漁料は大人4000円(保護者1人につき小学生以下1人無料)。営業時間は午前7時~午後4時半。11月30日まで。
▼交通 東北自動車道西那須野・塩原ICから約35分、会津鬼怒川線中三依温泉駅から徒歩約30分。