フィッシングニュース
初夏に踊った27センチ“奥多摩イワナ” 多摩川源流でアタック10回以上 山梨県・小菅川
2024年05月26日 04:30
社会
フライはブラックモアの#14です。小菅川はルアーマンが多いので、ルアーで狙いにくい小さなポイントを中心にフライを落としていきました。ラインは水面に落とさず、リーダーだけを使って投げるテンカラキャストです。岩の陰を中心に繰り返し流しながら釣り登っていくと、時折、パシャッと水しぶきが上がりますが合わせても掛かりません。魚が小さいのか、寸前で見破っているのか不明ですが、ドライフライに反応するのでワクワクします。
そのうちに小さな水しぶきで掛かった魚がとてもよく引いたので良型を期待していたら、なんと15センチぐらいのイワナの尾付近にファウルフックしていました。これには笑うしかありませんでしたが、とても奇麗なイワナでした。やる気のある魚はいることが分かったので、ピンスポットのみならず、大場所の流心脇なども流してみました。すると魚は出てくるのですが、速すぎて掛かりません。フライをくわえてくれる良型は、やはり賢くて難しいのでしょうか?
キャストしたフライが水面でもまれて少し沈んで、あれっと思っていた時、ギラっと影が見えたような気がしたのでロッドを立ててみるとギューンと重みが伝わってきました。おおやった、と喜びロッドを引くと曲がったままでなかなか上がってきませんでした。あまりにも引きが強いのでまたファウルフックか?と半信半疑でやりとりしているといいサイズのイワナが浮上しました。
それまで釣れていなかっただけに「お願いだからバレないで」と祈りつつ、引き寄せネットインしました。フライはのみ込まれていましたが、バーブレスフックですので簡単に外せました。サイズは27センチ。立派な“奥多摩イワナ”です。超激戦区でのうれしい釣果です。写真を撮ってリリースし、時計を見ると午後2時でした。
遅めのランチを取り、今度は最下流の金風呂エリアに奥多摩湖から遡上(そじょう)したニジマスがいるのではないかと探しにいきましたが、魚影は全くありませんでした。釣果はこの2匹。アタックは10回以上あり、とても満足度の高い日帰り源流釣りになりました。(東京海洋大学元客員教授)