【コラム】城彰二【コラム】城彰二

遠藤&長谷部がキーマン

2012年06月03日 06:00

サッカー

 オマーン戦で一番重要なのは攻撃のスタートとなる守備だ。相手にプレッシャーをかけてどの位置でボールを奪えるかが鍵で、ハーフラインより前で守備から攻撃に移る場面が増えれば日本のペース。引いてくる相手を崩すのは難しいので、わざとボールを持たせてショートカウンターを狙うのもいい。相手が攻勢に出てくる時間帯こそチャンスと言える。そういう意味でキーマンは攻守のバランスを取るボランチの遠藤と長谷部だ。
 私も97年にフランス大会の最終予選を経験したが、独特の重み、緊迫感は他の大会とは別物だった。当時の初戦(○6―3ウズベキスタン)を振り返ると、1得点はしたものの、普段は緊張しないタイプなのに自然と体が硬くなって50~60%の力しか出せなかった。3次予選でオーストラリアを破ったオマーンは侮れないが、もっと怖いのは重圧という“見えない敵”。ホームで勝って当たり前とみられる中で、周りが盛り上がるほど選手のプレッシャーは高まる。とんでもないシュートを決められたり想定外のことは起きると思うが、ベンチを含めチーム一丸となって落ち着いて対応できるかが大切だ。

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