【コラム】城彰二【コラム】城彰二

試合中にも成長していた

2011年12月15日 06:00

サッカー

試合中にも成長していた
後半、ゴールを決め、レアンドロ・ドミンゲス(中)と喜ぶDF酒井 Photo By スポニチ
 酒井は世界でもプレーできることを証明した。まず後半のゴール場面だが、相手DFより早くジャンプして、ヘディングの打点に先に入っていた。こうなると相手DFが跳ぶとファウルになるため、フリーでシュートが打てる。サントスの選手と何度か競り合って体を寄せるのがうまいと判断し、滞空時間の長いヘディングを選択したのだろう。駆け引きを覚えるなど、試合中も成長している。
 守備でも体をうまく使って、ネイマールに対応していた。球際でも負けていなかったし、誰よりも気持ちが入っていた。サントスから移籍のオファーがあったことも影響していたと思う。DFとしてのポテンシャルが高いことは、十分にアピールできた。

 ネイマールは次元が違った。右足で切り返してから素早いタイミングで左足でシュートを打ったが、スピードに乗った中で高度なテクニックを見せつけた。シュートの精度も凄い。また、ガンソとのコンビネーションも楽しかった。通常は通さない30~40センチの間を、細かいパスをつないで突破していった。この技術と発想は、さすがブラジル代表と思わせた。(元日本代表FW)

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