【コラム】川本治
香川 シンプルにパスつなぎアピール
2012年07月23日 06:00
サッカー
初先発した香川はチームが苦戦した中でアピールはできた。いい時のマンチェスターUと比べるとルーニーら主力が不在で最終ラインも新しい選手が中心。押される場面も目立って香川になかなかいいパスが回ってこなかったが、その中で後半2分にはエルナンデスに決定的なパスを通した。
周囲の選手にとって香川がドルトムントで活躍したことは関係ない。自分たちの中でどう適応できるのか、という目で見ている。始動直後でチーム自体の状態が上がっていない中、パスを出せる選手というアピールにはなった。マンUは選手個々がスーパーながら、チームとしての戦いを重視するチーム。初先発から個性を出して大胆にやる選手もいるが、香川はシンプルにつないでいた。
今後はいかにゴールに絡めるか。ファーガソン監督も香川の得点力に期待している。わざわざ自分で試合を見に行って獲得した選手。自分の目が狂っていないという思いもあるし、今後も使っていく。その中でゴールも欲しい。ヘディングで決定機を逃した場面は惜しかった。確実に決める決定力も重要になっていく。(元ジェフ市原強化部長)