【明治安田生命J2第1節 横浜FC1―0松本 ( 2017年2月26日 ニッパツ )】
カズは十分に戦力になるところを見せた。一番目についたのは動きの質。攻撃時に右から中央にクロスが入ると、イバがゴール前に飛び込み、カズが左サイドのボールがこぼれそうな位置に入っていた。これはFWの動きの鉄則で、ボールがない場所での動きは素晴らしかった。前半16分の得点シーンも野村が右からシュートした時、カズが左サイドでいい位置取りをしていた。経験と読みの良さで、これなら監督が起用したくなるのも当然だろう。
シュートは後半12分の1本だけだったが、右からのパスをダイレクトでチップ気味に打った。試合後「思い切り打てば良かった」と言っていたが、軸足がブレずにシュートが打てるのは下半身が鍛えられている証拠だ。空中戦では相手と五分に競り合っていたが、腹筋、背筋が相当強くないとできないこと。私は日々の練習についていけなくなり32歳で引退したが、カズは毎日練習できているし、戦力が上がった中で11分の1になっていることを示している。この感じなら今季もゴールは期待できると思う。(元ジェフ市原強化部長)